閣議出席のため首相官邸に入る高市早苗経済安全保障担当相=2024年8月27日午前9時57分、平田明浩撮影

 自民党の高市早苗経済安全保障担当相(63)は9日、国会内で記者会見し、党総裁選(12日告示、27日投開票)への立候補を正式に表明した。出馬表明は7人目で、女性では初めて。

 高市氏の出馬は、前回2021年の総裁選に続き2回目。前回は安倍晋三元首相(22年に死去)の支援を受けて出馬。結果は4人中3位だったが、支持基盤となった安倍派を中心に支持を集め、議員票では河野太郎デジタル相を上回る2位と善戦した。

 今回も安倍派の中堅・若手を中心に保守系議員が支持に回り、出馬に必要な推薦人20人を確保した。一方で、既に解散を決めた安倍派は結束が弱まり、安倍氏の後ろ盾もない中で、どこまで議員票を積み上げられるかは不透明だ。初出馬となる小林鷹之前経済安全保障担当相(49)も「保守政治家」を前面に出しており、競合が予想される。

 毎日新聞が8月に実施した世論調査では「総裁選で選ばれてほしい人」で石破茂元幹事長、小泉進次郎元環境相に次ぐ3位に付けた。候補乱立による議員票の分散で、党員・党友票の重みが増しており、党員のさらなる支持拡大が、上位2人による決選投票進出へのカギを握りそうだ。

 神戸大卒。松下政経塾生、民放キャスターを経て1993年に衆院初当選。沖縄・北方担当相、党政調会長、総務相などを歴任した。【遠藤修平】

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