政府は9日、クリエーターの発掘やコンテンツの海外展開を支援する政府の司令塔組織「コンテンツ産業官民協議会」の初会合を首相官邸で開いた。企業関係者や映画監督、俳優らが出席し、長時間労働の是正といった労働環境の改善について意見を交わした。
岸田文雄首相は「クリエーターが安心して働ける環境が未整備という課題がある」と指摘し、コンテンツ産業への支援強化に取り組む意向を示した。
会議では制作現場の長時間労働や人材不足について意見が相次いだ。俳優の大沢たかおさんは記者団に「昭和に生まれ、根性や気合でなんとか乗り切ったものがある。一気には難しいかもしれないが環境や条件を整えていくことが大切だ」と語った。
政府は2033年までに日本発コンテンツの海外市場規模を22年の4兆7000億円から20兆円に押し上げる目標を掲げている。映画産業の支援に特化した「映画戦略企画委員会」も協議会の下に設けた。今後それぞれで具体的な支援策などを議論する。
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