河野太郎デジタル相は10日の閣議後の記者会見で、12月2日からマイナンバーカードと健康保険証を一体化したマイナ保険証に移行し、現行保険証の新規発行を停止する措置について「政府として従来の方針に何ら変わりはない」と述べた。林芳正官房長官と石破茂元幹事長が停止時期の見直しに言及していることに対し、移行を主導してきた立場から反論した形だ。
河野氏は会見で、現職の官房長官の立場で政府方針の見直しに言及した林氏が官房長官にふさわしいかと問われると、「官房長官の資質については、任命された総理にお尋ねいただきたい」と答えた。
3氏は自民党総裁選(9月12日告示、同27日投開票)への立候補を表明済み。あと3カ月弱に迫った現行保険証の廃止時期を巡り、林氏は7日、記者団に「まだまだ国民の間にいろんな不安がある」として見直しを含めて対応していく考えを表明。石破氏も8日、「期限が来ても納得しない人がいっぱいいれば、(現行保険証の)併用も選択肢として当然だ」などと発言した。【古屋敷尚子】
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