新庄まつりを揺るがした山車(やたい)の人形師の問題について、新庄市は人形や伝承者の確保に向けて“公有化”を検討していく考えを明らかにした。
ことしのまつりをめぐっては、山車の人形を手掛ける男性人形師が8月上旬から音信不通となり、山車制作に取りかかれないなどの影響が出た。
来年、270年の節目を迎える中、若連からは「一人の人形師に制作を委ねてきた運営のあり方を今こそ見直すべき」との声が広がっている。
市議会ではきょう(10日)関連質疑が行われた。
(小嶋冨弥市議)
「ショッキングだった。人形師がいなくなって連絡がつかない…。問題解決のためには新庄市がまとめ役をやっていかなければ進まないと思うが、考えをお尋ねしたい」
これに対し、実行委員会名誉会長の山科市長は…。
(山科朝則市長)
「文化と技術の継承・担い手の確保・財源の創出など、持続可能なまつりの運営に向けて取り組みを推進していく」
新庄市には以前から「人形師から人形を買い取れないか」との声もあり、市議が“公有化”を進める考えはないかと質したのに対し、担当課長は…。
(商工観光課・小関紀夫課長)
「用具の修理・新調・伝承者養成などを補助してもらえる文化庁の事業がある。“公有化”という話もいただいたので、さまざまな可能性も含め検討していきたい」
人形に関する来年以降の運営については、新庄山車連盟も今後、各若連の訴えを聞き方向性を決める方針。
市議会での関連質疑はあさっても行われる。
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