自民党総裁選は12日、告示される。上川陽子外相(71)は11日、東京都内で記者会見し、立候補を表明した。正式表明したのは9人目で、女性では高市早苗経済安全保障担当相(63)に続いて2人目。上川氏は「日本初の女性首相になってほしいとたくさんの声をもらった。少子高齢化や人口減少など難問から逃げず、日本の新しい景色を国民と一緒につくる」と決意を語った。裏金事件を受けた「政治とカネ」を巡る問題への対応などが焦点となる。投開票は27日。

自民党本部

 上川氏は会見で、派閥パーティーの「裏金議員」を巡り、新たな事実が判明しない限り特段の対応は取らないと説明した。政治資金収支報告書に不記載があった議員を次期衆院選で公認するかについては、党の地方組織からの推薦など「ルールにのっとることが基本」と述べるにとどめた。  選択的夫婦別姓に関しては、若者世代で望む声が高まっているとBS番組で指摘し、「政府内に検討会などを設けてしっかりと検討していきたい」と制度導入への意欲を示した。  上川氏は衆院当選7回。法相だった2018年には、オウム真理教の元幹部13人の死刑執行を命じた。  立候補を模索していた野田聖子元総務相(64)は11日、会見を開き、推薦人が集まらないため出馬を断念し、選択的夫婦別姓の導入に前向きな小泉進次郎元環境相(43)の推薦人に回ると明らかにした。  立候補予定者は、推薦人が必要な立候補制となった1972年以降で過去最多だった5人を大幅に上回る9人となる。(川田篤志) 

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