12日に告示される自民党総裁選。11日、新たに上川陽子外務大臣(71)が駆け込みで出馬を表明しました。
上川陽子外務大臣
「全国の皆さまから『日本初の女性総理になってほしい』たくさんの声をお寄せいただきました。総裁選に立候補し、日本の総理として難問から逃げず、国民の皆さまと新たな日本を築いていきたい。一緒に創りませんか。日本の新しい景色を」
上川氏は、当選7回。法務大臣に3度、起用され、オウム真理教の幹部を含む16人への死刑執行を命令。岸田政権では、外務大臣を務めています。
会見では、これまでの経歴に触れつつ、物価高対策や賃上げなど、岸田路線を引き継ぐ姿勢を発信しました。
上川陽子外務大臣(71)
「どれほど困難な状況でも、決断してきた私だからこそ、覚悟を持って国難にあたり、日本の新しい景色を、国民の皆さまとご一緒に創っていくことができます」
政治とカネの問題では、ほかの人たちが改革の具体案を打ち出すなか、上川氏は、透明性の確保などを挙げるにとどまりました。また、選択的夫婦別姓については「国民対話のなかで、一致した思いで作り上げることが大事だ」としました。
上川氏は、総裁選への出馬意欲をかなり早い段階で示していました。では、なぜ、告示前日まで、正式な表明ができなかったのでしょうか。それは、立候補に必要な推薦人の確保が難航したからです。
松島みどり衆議院議員は、当選同期の上川氏を、いち早く、支援してきた1人です。
先月、推薦人集めをしていたときの電話の様子です。
松島みどり衆議院議員(先月25日)
「えっ、『推薦人になって』って誰に言われたの?あーそっちか、そっちかー。今度の総裁選にきちっとした女性が立つことって絶対大事じゃない。お互い、それ思ってるんだからさ、形に出してよ。あっちに行っちゃうー」
松島みどり衆院議員
「途中では『思い出作りで終わるかもしれない』と思った瞬間もありました。最後の3〜4日間ぐらいなんて、私にも引き抜こうと電話してくる人もいた」
上川氏が所属した旧岸田派も、大半は、同じ派閥だった林官房長官の支持に回り、上川氏を推すのは5人ほどに。では、20人の推薦人を、どう確保したのでしょうか。
松島みどり衆院議員
「麻生派が派閥の研修会で『河野太郎さんは同志だ』と言いながら、結局、自由投票を認めてくれた。麻生さんが自由投票を認めてくれたことが助かりました。上川さんを良いと思う人の中で、麻生さんと相談して、『麻生さんに仁義を切って』という人が何人か最後いました。助かった」
推薦人の半数近くは、麻生派の議員になりました。
上川陽子外務大臣
「私が今回、スタートラインに立てたこと、それ自体が新しい自民党の姿を示す大きな一歩だと思う」
上川氏の表明で構図が固まった総裁選。立候補は史上最多となり、大混戦は必至です。
そして、11日夜、小泉元総理が取材に応じました。
小泉純一郎元総理
「(Q.総裁選に9人が出馬の方向)そんな出るの?全員出るの?名前出たのが。(Q.進次郎さんが出馬表明している)年齢的に若いんじゃないかと。50歳過ぎて考えればいいと言っていたんだけど。なんか出るらしいね。(Q.父としての心境は)やるからには頑張るしかないね。人間というのは、失敗もするし、成功もするし。私も最初の選挙、落選したんだから。仮に落選しても、将来の糧になるんじゃないか」
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