自民党総裁選が12日、告示された。保守系議員の支援を受けて立候補した高市早苗経済安全保障担当相(63)=衆院奈良2区、9期=の出陣式では、旧日本海軍ゆかりの戦意を鼓舞する文言が読み上げられ、議員たちから大きな拍手が沸き起こる一幕があった。

東郷平八郎元帥の書を読み上げ、高市早苗氏㊨を激励する中曽根弘文氏= 9月12日、国会内で(由木直子撮影)

文言は、推薦人代表の中曽根弘文元外相(参院議員)が、選挙対策本部長としてのあいさつで言及した。

◆東郷平八郎の「皇国の興廃、この一戦にあり」に大拍手

中曽根弘文氏が紹介した東郷平八郎元帥の書の写し= 9月12日、国会内で(由木直子撮影)

中曽根氏は「右翼だ、何だと言われるかも知れませんが」と前置きした上で、旧日本海軍の英雄として知られる東郷平八郎元帥が「皇國興廃在此一戦各員一層奮励努力」(「皇国の興廃この一戦にあり。各員一層奮励努力せよ」の意)としたためた書の写しを掲げ、「この気持ちで全員一丸となって勝利を勝ち取りましょう」と呼びかけ。集まった議員らから大きな拍手が沸き起こった。 東郷元帥は日露戦争の日本海海戦で海軍の連合艦隊を指揮し、ロシアのバルチック艦隊を壊滅させた。中曽根氏の父の中曽根康弘元首相も、太平洋戦争中は海軍に所属する士官だった。 高市氏の推薦人は中曽根氏のほか、小林茂樹、杉田水脈、鈴木淳司、関芳弘、高鳥修一、谷川とむ、土井亨、中村裕之、古屋圭司、三ツ林裕巳、若林健太の各衆院議員と、赤池誠章、有村治子、衛藤晟一、古庄玄知、佐藤啓、西田昌司、堀井巌、山田宏の各参院議員。(佐藤裕介) 

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