自民党総裁選が12日、告示された。立候補した高市早苗経済安全保障担当相(63)=衆院奈良2区、9期=の推薦人20人のうち13人は、派閥の政治資金パーティー裏金事件に絡んで裏金を受け取っていたと党本部が公表した議員だった。 そのうちの1人、衛藤晟一せいいち元沖縄北方担当相(参院比例)が高市陣営の出陣式後に報道陣の取材に応じ、「法的には処分は終わっている。党内処分も決まった。(それにもかかわらず)何かを言うのはおかしい」などと反論した。野党などからは、裏金議員が総裁選候補者の推薦人になることに批判の声も上がっている。

高市早苗氏㊨の出陣式で気勢を上げる衛藤晟一氏㊧ら=9月12日、国会内で(由木直子撮影)

◆「令和のサッチャーとしての役割を果たせる」

衛藤氏は、英国で女性初の首相となり「鉄の女」の異名を取ったマーガレット・サッチャー氏の名前を挙げ、高市氏を「令和のサッチャーとしての役割を果たせる」と絶賛。高市氏のどこを評価しているのかを問われると、改憲に意欲的な政治姿勢などに触れ、「ぶれないところだ」などと答えた。

高市早苗氏の出陣式に出席した衛藤晟一氏=9月12日、国会内で(由木直子撮影)

総裁選に立候補した小泉進次郎元環境相=衆院神奈川11区、5期=が、首相になれば選択的夫婦別姓制度を導入するとアピールしていることにも言及。「(別姓になった両親の)子どもはどこに行くのかとか、肝心なことを決めなくて無責任なことを言ってもだめだ」と指摘した。 衛藤氏は、自身が代表を務める政治団体の政治資金収支報告書を2024年1月に訂正している。二階派からの寄付80万円が不記載だった。自身の選挙では保守系団体「日本会議」の推薦を受けている。(佐藤裕介) 

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