自民党総裁選が告示された12日、くじで決まった立候補の届け出順に関する発言が候補者たちから相次いだ。一般的には届け出順が早いほど得票に有利とされるが、遅めの順番でも前向きにげんを担いだり、運命を感じたり――。投開票は27日。
届け出が9人中8番だった石破茂元幹事長(67)は「末広がり」との認識を出陣式で示した。
出陣式では仲間の議員が「受け付けを済ませてきた。順位については8番ということで……」と報告。その際、石破氏が「末広がり」とつぶやいた。
つぶやきの後、仲間の議員が「もうちょっと上が良かったなと内心は思ったが、考えてみれば末広がりで、おめでたい番号だった」と言葉をつなぐと、会場からは「そうだ!」という声と共に拍手が起きた。
届け出7番となった河野太郎デジタル相(61)も出陣式で「(仲間の議員に)見事ラッキーセブンを引いていただきました」と言及。「007。ジェームズ・ボンドのようにしっかり使命を果たしていきたい」と決意を述べた。
届け出6番の加藤勝信元官房長官(68)は出陣式のあいさつで、朝方、義父の故・六月元農相の墓前に総裁選に臨む報告をしてきたと言及。続けて「(墓前から)戻ってきたら、届け出順番が6番。加藤六月で6番。ここに運命を……」と語ると、同僚議員らから加藤氏の声がかき消されるほどの拍手が起きた。
届け出4番になった小泉進次郎元環境相(43)も出陣式で4番に言及した。
候補者数が史上最多の9人になったことについて「野球をやってきた私らしいな」と語り、「高校野球時代も4番を打ったことのない私に4番を与えていただいた」と言及。「さあ、4番バッターとして思い切ってフルスイングしてこい。その舞台を整えていただいた」とし、「必ず勝利を勝ち取っていきたい」と意気込んだ。【川口峻、高橋祐貴、池田直、森口沙織】
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