自民党総裁選の地方演説会が14日スタートし、立候補した9人が名古屋市で支持を呼びかけた。派閥裏金事件で逆風が吹く中、名古屋を含め計8カ所で演説会や討論会を開いて地方での発信機会を増やし、党勢回復を狙う。会場となった公園には1時間半前から足を運ぶ聴衆も。演説後には9人がそろって手を取りながら聴衆の声援に応えた。
9人は届け出順に演説。高市早苗経済安全保障担当相は「経済成長を追い求めていく」と声を張り上げた。小林鷹之前経済安保相は「地方に投資し、東京一極集中を是正する」とし、林芳正官房長官は雇用環境を改革し、賃金増に結び付けると訴えた。
小泉進次郎元環境相は年収の壁の撤廃などで「個人の幸せと経済成長を両立できる形にしたい」と力説。上川陽子外相は「中部国際空港の24時間化を進める」、加藤勝信元官房長官は「国民の所得倍増を必ず実現していく」と言明した。
河野太郎デジタル相はデジタル化の推進で国民の利便性を向上させると主張。総裁選に5度目の挑戦となる石破茂元幹事長は「最後の戦いだ」と強調し「皆さまと共に日本を守り抜く」と述べ、茂木敏充幹事長は「増税なしの政策を進め、日本経済を再生する」と話した。
9人が立候補したため演説会は1時間半以上に及び、知名度の高い候補の演説が終わると帰路に就く聴衆もいた。〔共同〕
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