政治資金規正法改正に向け、自民党独自の取りまとめ案を巡る協議が23日午後、始まりました。政治とカネを巡る問題、岸田総理はどこまで本気なのでしょうか。鍵となるのは、この人との関係です。
■“政治とカネ”巡り 塩谷氏が離党届
自民党 梶山弘志幹事長代理
「政治資金規正法に関する法整備に向けて、我が党では議員本人への罰則強化、外部監査の充実、デジタル化による透明性の向上の3点を中心に議論を進めているところ」
公明党や野党各党はすでに政治資金規正法の改正案を示していますが、自民党もようやく取りまとめに動き出しました。
そもそも、事の発端は自民党派閥の裏金事件。離党勧告を受けていた安倍派の座長は…。
自民党 安倍派 塩谷立座長
「きょう、離党届を提出しました」
不満はにじませています。
塩谷立座長
「総理の立場としてはやはり信頼回復と、そしてやはり国民の支持をどう得ていくかでしょうから、そこは頑張っていただきたいと思いますが、今の状況で果たしてどうかなと」
その塩谷座長は今年1月。
塩谷立座長
「正確にいつから始まったか分かりませんけど、多分二十数年間続いてきたんだろうと」
安倍派においては20年以上前からキックバックが行われていたと話しています。
■森氏への“裏金”聴取「記録はない」
そのころの派閥会長と言えば…。森喜朗元総理です。
岸田総理は電話で話を聞いたとしていますが…。
岸田総理大臣
「こうした慣行がいつから始まったのか、というようなことについて直接、関与したという証言は得られなかったということであります」
立憲民主党 岡田幹事長
「総務会長とか幹事長は同席されていましたか。電話の横にいて一緒に聞いておられましたか。そして記録はあるんですか」
岸田総理大臣
「私の責任で聞き取り調査を行いました。記録はございません」
直接会わずに電話で話を聞き、その記録を取ることもしていないといいます。
■岸田総理 本気度は?森氏との“距離”
キーマンの森元総理、なぜ表に出さないのでしょうか。
政治部・官邸キャップ 千々岩森生
「岸田総理と森元総理は、同じ早稲田大学出身で元々関係は近かった。特に安倍元総理が亡くなって、自民党の最大派閥の安倍派内部が不安定になって以降、岸田総理からすると、安倍派に強い影響力を持っていた森元総理に安倍派の抑え役になってもらったという経緯がある。なので、単に総理経験者だからというわけではなくて、政権基盤の安定に尽力してもらったという意味で、岸田総理は森元総理になかなか頭が上がらない。政治とカネの問題は、今の岸田総理にとって間違いなく最大のハードル。この問題を納得のいく形で処理できなければ、岸田総理はずっと解散総選挙を模索したが、これも無理だし、自民党総裁選で再選を狙っているが、これも夢のまた夢だと思う」
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。