兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラなどの疑惑をめぐる問題で、19日にも進退について重大局面を迎える中、「めざまし8」は、7月に亡くなった元県民局長と親しかったという現役の兵庫県職員を取材しました。

職員によると、元県民局長は亡くなる前、度々、片山安孝前副知事のやり方を問題視していたといいます。

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亡くなった元県民局長と親しかった兵庫県職員:
(元県民局長は)本当に後輩思いの、義理人情の非常に熱い人でした。お亡くなりになるとは思っていなかったので…信じられなかったですね。しばらくは私自身もかなり落ち込みましたから。ちょっと何も考えられなかったです。
(告発は)本当「一人でやった」っていうことを言っていますし、周りに心配かけたくないっていう、思いが非常に強かったと思います。お亡くなりになる前の週にも話をしたんですが、その時点では、追い詰められているというような感じはなかったです。

親しくしていた人も感じなかったという、“異変”

そんな元県民局長が亡くなる3カ月ほど前に行われたのが、斎藤元彦知事からの指示を受けて行われた片山前副知事による“告発者捜し”でした。

片山副知事について、現役の兵庫県職員は…。

亡くなった元県民局長と親しかった兵庫県職員:
県政の問題点は斎藤知事にもありますけれども、(元県民局長)が言われたのは、やっぱり「一番の問題は、片山副知事のやり方が問題である」というのは、常々言われていました。

片山氏「自分が兵庫県政を回してる」と発言か?

今年7月に副知事を辞職した片山安孝氏は、中央大学を卒業後、兵庫県庁に入庁すると、人事課長や産業労働部長など、要職を歴任。2021年、斎藤知事が当選すると、副知事に選任し「最側近」として斎藤知事を支えていました。

現役職員は、片山氏のこんな発言を聞いたと言います。

亡くなった元県民局長と親しかった兵庫県職員:
(片山前副知事は)「自分が兵庫県政を回してる」みたいなことを言い出しておられましたから。

元県民局長への聴取では、「名前が出てきた者は、在職しとるということだけ忘れんとってくれよな」と、職員たちの人事に影響が出ることを匂わせるような発言もしていた片山氏。

亡くなった元県民局長と親しかった兵庫県職員:
人事をちらつかせながらやるというのは、やっぱり従前から人事異動の関係で。それについて(元県民局長)は批判と言いますか、「よくない」ということは、言っていましたね。
自分の意見を聞かない人間っていうのは、ラインから外していってましたから。

「下に対してはきつい」「信用できない」

片山氏の副知事としての仕事ぶりについて、「めざまし8」は、兵庫県議会の小林昌彦県議に話を聞きました。

兵庫県 小林昌彦県議:
すごく気さくな方で、頭もきれるし、よく仕事もできる方なんです。割と私らに対しても心安くお話しかけてくださるんで、私もまあ、ある程度信頼はしていましたけども。
下に対してはきついですよ、上に対しては何も反論しないタイプですから。強いところへは上手に行かれるタイプで。

「下にはきつく、上には反論しない」タイプだったという片山氏。
また、片山氏をよく知る兵庫県の元職員も、「能力はある」という一方でこんな印象を持っていました。

兵庫県元職員:
相手によって言い方を変えて、それが後でバレるっていうのがよくあったんです。そういうのが積み重なって、「片山(前副知事)は信用できひん」って染みついていました。

さらに、斎藤知事が就任してからの片山氏については…。

兵庫県元職員:
会合で、「今の兵庫県政を動かしているのは誰か知っていますか?」みたいなこと言っていて、自分の思い通りになっている自負があったんでしょうね。

19日にも斎藤元彦知事の不信任決議案が提出される見通しの中、職を辞した片山氏は何を思うのか。片山氏を取材すると…。

片山安孝前副知事:
弁護士通してください。弁護士通してお話しますんで、名刺かなんかいただきましたら連絡させていただきますんで。

――弁護士のほうから直接連絡いただける?
連絡しようと思いますんで、どうもすみません。

――実際に今の状況どう思われているんですか?
……。

現在のところ、片山元副知事の弁護士からの連絡はありません。
(「めざまし8」9月17日放送より)

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