政府の対応に「喜びはない」と語る原告団長の岩永千代子さん=長崎市で2024年9月21日午前8時45分、尾形有菜撮影

 被爆体験者44人が被爆者健康手帳の交付を求めてきた訴訟の原告団長、岩永千代子さん(88)=長崎市=は21日、岸田文雄首相が表明した医療費助成の拡大について、「被爆体験者が被爆者と認められなければ根本的な解決にはならない。喜びはない」と語った。

 岩永さんらは9日の長崎地裁判決後、長崎市や長崎県に対し、勝訴原告15人について控訴せず被爆者手帳を交付するよう求めていた。被告の市や県は国側の意向に沿って控訴するとみられ、原告側も被爆者と認められなかった原告について控訴する方針。岩永さんは「全員が被爆者と認められるまで闘い続ける」と話した。【尾形有菜】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。