野田佳彦氏が立憲民主党の新代表に決まり、拍手して喜ぶ地元の支援者ら=船橋市で2024年9月23日午後3時40分、松尾知典撮影

 立憲民主党の代表選挙が23日、東京都内で行われ、千葉4区選出の衆議院議員で元首相の野田佳彦氏が新代表に選ばれた。「野田さんなら党をまとめて戦える」――。年内の衆議院解散・総選挙が予想される中、千葉県内の立憲民主関係者からは野田氏の「再登板」に期待が寄せられた。【松尾知典、柴田智弘】

 船橋市にある野田氏の地元事務所には、代表選を伝えるテレビ中継が始まった午後1時過ぎから徐々に支援者らが集まり始め、約20人が行方を見守った。野田氏は1回目の投票で267ポイントを獲得したが、得票は過半数には届かず、決選投票となった。午後3時40分ごろ、決選投票で野田氏が232ポイントを獲得、180ポイントの枝野幸男前代表を抑えて新代表に決まると、大きな拍手が送られた。

 習志野市選出の鈴木均県議は「代表選に手を挙げられたときから、大変な荷物を背負われるんだと感じていた。地元の地方議員として、全力で支えていきたい」と語った。船橋市の大学2年の男性(19)は「(野田新代表は)庶民の出身で毎朝、駅頭に立って政治に取り組まれてきた。自民党と対峙(たいじ)できるのは、『ザ中道』の野田さんしかいない」と期待した。

 立憲民主党を支援する連合千葉の永富博之会長は「新代表には政策も選挙も、私たちが支援しやすい環境作りを期待したい。野田氏は県内選出で、これまでも連携を取ってきたので大変頼もしく感じている」とコメントを出した。

 野田氏は県議を経て1993年に衆院初当選。民主党政権時の2011年8月の同党代表選で選出され、12年12月まで約1年4カ月間、首相を務めた。

 野田氏の代表選立候補を巡っては8月、同党所属の県議や市議を中心に有志が出馬を要請し、野田氏の背中を押した経緯がある。県連関係者は「無事に勝ってくれて良かった」と胸をなで下ろす一方、「ほかの候補を応援した人の処遇など課題山積だ」と指摘した。

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