日本維新の会の両院議員総会で発言する馬場伸幸代表(奥)=国会内で2024年9月25日午後0時37分、平田明浩撮影

 日本維新の会の両院議員総会が25日、国会内で開かれた。兵庫県知事のパワーハラスメントなどの疑惑での対応が後手に回り、地盤の大阪の地方選でも敗北が相次ぐ中、出席議員からは次期衆院選に向けて他の野党との連携を求める意見が出た。総会後の記者会見で藤田文武幹事長は他党との選挙協力については「私は抑制的に考えている」と慎重姿勢を示した。

 8月の大阪府箕面市長選では地域政党・大阪維新の会の現職が敗れ、9月22日投開票の府議補選摂津市選挙区(改選数1)でも大阪維新の新人が無所属新人に敗れた。兵庫県知事の問題で維新は事実解明を優先する立場を強調し、辞職要求が遅れたことなどが波及したとみられている。

 藤田氏によると、総会では、与党の過半数割れという目標を達成するため、自民党が消極的な「政治改革」について他党と合意した上で候補者調整に向けた協議を求める主張が出る一方、連携を否定する意見もあったという。藤田氏は他の野党との協議について「門戸を閉ざすつもりはない」としつつ「選挙区調整は言うのはやすく行うは難い。非常に難しい判断だ」と語った。

 政治改革を巡っては、総会前の役員会では浅田均参院会長が「これまで政策活動費がどのように使われてきたのかチェックする党内チームを立ち上げることが必要だ」と主張。総会でも同様の主張があったが、藤田氏はすでに党内に会計監査の仕組みがあると説明し「会計監査の練度を上げていこうという前向きな意見として聞いた」と述べた。【田中裕之、田辺佑介】

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