吉村洋文氏=川平愛撮影

 兵庫県の斎藤元彦知事が30日付で自動失職し、11月中にも実施される出直し知事選について、日本維新の会の吉村洋文共同代表(大阪府知事)は27日、党として独自候補を擁立する考えを示した。報道陣の取材に答えた。

 斎藤氏は26日の記者会見で、政党支援のない無所属で出直し知事選に臨む意向を明らかにしている。

 吉村氏は、斎藤氏が文書問題の内部告発者を捜し、潰そうとした行為を厳しく批判し、「政党として認められない。斎藤知事は『間違っていない』という見解だった。間違っていたと判断するなら改善が生じるが、同じことが起こりうる」と述べ、対抗馬を立てる理由を説明した。

 維新の馬場伸幸代表とも26日に協議し、独自候補擁立の方向性で一致したという。候補者の擁立時期や人選については、藤田文武幹事長や兵庫維新の会のメンバーらの意向を尊重するとして、明言しなかった。

 他党との「相乗り」について、吉村氏は「独自候補にこだわるべきだ」と、否定的な見解を示した。2021年知事選で、ともに斎藤氏を推薦した自民党については「自民党は当初から『斎藤知事は辞職すべきだ』とやっていたわけで、一緒にやっていくのは本当に難しい。自民党と一緒にやるつもりはない。自民党は当然、責任をもって擁立すると思う」と対立姿勢を明確にした。【藤河匠】

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