自民党の石破茂総裁は29日のフジテレビ番組で、自衛隊の訓練基地を米国に置く必要性を主張した。自衛隊が訓練する場所が日本で十分に確保できないと説明した。日米地位協定の見直しで実現すると訴えた。「米国で日米が一緒に訓練するのは日米同盟の強化につながる」と提起した。

日本にある在日米軍基地の管理を日本も担うことが重要だと述べた。「日本は主権独立国家だ。基地の管理権を日本も持てば責任は重くなる」と指摘した。

米軍が日本で活動する際の法的な扱いを定めた地位協定に関し、米国内では見直しを懸念する声があると質問を受けた。

「米国では驚くほど日本を知らない人がいっぱいいる。(協定の)運用の改善で一歩先にいかないと日米同盟が強固にならない」と回答した。

最初の日米首脳会談で地位協定の見直しを主張するか問われ「分からない。事前の議題は決める」と説明した。

日中関係に関し日本への中国軍機の領空侵犯に触れた。領空侵犯への対応で自衛隊法84条に書かれた「必要な措置」を明確にすべきだと語った。

正当防衛や緊急避難のとき以外にも武器の使用により相手の動きを抑える「危害射撃」ができるかどうか検討すべきだと言明した。「少なくとも国家として意思をはっきりさせておかないといけない」との認識を示した。

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