稲村和美・前兵庫県尼崎市長=同市で2021年2月8日、大西達也撮影

 兵庫県の斎藤元彦知事(46)の失職に伴う出直し知事選に、前同県尼崎市長の稲村和美氏(51)が立候補する意向を固めた。無所属で立候補する。斎藤氏は自身のパワーハラスメント疑惑を含む文書告発問題で県議会の不信任決議を受け、30日付で自動失職する。出直し選は11月中にも実施される。

 稲村氏は奈良市出身。神戸大在学時、阪神大震災のボランティアを経験した。証券会社勤務後の2003年に兵庫県議に初当選。県議2期を経て、10年の尼崎市長選で初当選し、3期務めた。女性市長として当時全国最年少の38歳だった。

 毎日新聞の取材に稲村氏は「こちらから既存政党に推薦を求めるつもりはない。現県政と違い、幅広い県民と一緒に県民本位の県政にしたい」と語った。政党色のない政治団体が支持母体となる予定。

 出直し選では、斎藤氏が無所属で出馬する意向を示しており、共産党などでつくる政治団体が医師の大沢芳清氏(61)の擁立を決めている。自民党や日本維新の会も独自候補の擁立を模索している。【稲田佳代】

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