立憲民主党の野田佳彦代表は29日、自民党の石破茂総裁が早期の衆院解散・総選挙に言及していることをめぐり、自民派閥の裏金事件などについて国会での論戦が十分にできないとして「臭いものにフタ解散だ」と批判した。参院岩手選挙区の補欠選挙(10月10日告示、27日投開票)に向け、盛岡市内で演説した。

 野田氏は「(石破氏は)参院補選と同じ10月27日に(衆院選の)投開票日をぶつけてくる」とし、「裏金解散だ」と位置づけた。

 これに先立ち、フジテレビの番組で石破氏と討論。石破氏が衆院解散について「早ければ早いほどいい」と述べたのに対し、野田氏は能登半島の大雨被害の復旧・復興に向け「補正予算の成立を期してはダメなのか」とただした。また、自民の裏金議員に対して野党が連携して対立候補を擁立する必要性を強調。「裏金の議員にペナルティーを与えることは合理的な目的だ。野合ではない」とも主張した。

 野田氏はNHK番組にも出演し、立憲代表選で争った枝野幸男・元代表を党最高顧問に起用する方針を示した。(大久保貴裕)

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