記者会見で質問に答える石破茂首相=首相官邸で2024年10月1日午後9時22分、平田明浩撮影

 石破茂首相は1日夜、官邸で就任記者会見を開いた。記者会見の要旨は次の通り。

<冒頭発言>

 ルールを守る政治を実現しなければならない。国民の政治への信頼を取り戻すため、不断の政治改革が求められる。改正政治資金規正法に基づき、第三者機関を早期に立ち上げるための具体的議論を進める。

 日米同盟を基軸に、友好国・同志国との輪を広げ、外交力、防衛力の両輪で、我が国の平和、地域の安定を実現する。自衛官の処遇改善について関係閣僚会議を設置する。

 賃上げと投資がけん引する成長型経済を実現するため、岸田前政権で進めた成長戦略を引き継ぐ。早期に物価高で苦しんでいる人々を支援するため、経済対策の検討を指示する。最低賃金について、2020年代に全国平均1500円への引き上げを目指す。

 防災庁の設置、国民保護体制の実効性確保に取り組む。新しい地方経済・生活環境創生本部を創設し、担当大臣を設置し、今後10年間、集中的に取り組む基本構想を作成する。

 10月9日に衆院を解散し、15日公示、27日に総選挙を行う。

 石破内閣は「納得と共感内閣」だ。国民に納得し、共感してもらえる政治を真っすぐ進めていく。

<衆院解散>

 早く信を問うべきだということと、判断材料を提供することに努めている。新しい内閣が発足したからには、国民に信を問う。それが大義だ。

<裏金事件の再調査>

 現在そういう状況にあるとは承知していない。

<裏金議員の公認>

 選挙区において、どれぐらいの支持をいただいているのか把握しながら決定する。公認権者である私自身が国民の納得をいただける説明をする。

<金融政策>

 具体的な手法は日銀に委ねられるべきものだ。金利についてとやかく申し上げない。

<日米地位協定の改定>

 日米同盟に懸念が生ずるとは全く思っていない。同盟を強化するため、米国に自衛隊の訓練場を作ることは軍事的合理性がある。日米が果たすべき義務に変化はない。

<アジア版NATO(北大西洋条約機構)構想>

 首相になったからといって、いきなり実現するとは思っていない。今、具体的にそういう指示を出しているわけではない。

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