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先月30日、石破政権による新しい自民党役員が決定しました。

■新党役員決定、組閣どうなる?

石破政権の主な顔ぶれです。

自民党の最高顧問には、麻生副総裁。
副総裁には、菅前総理。
幹事長には、森山総務会長。
総務会長には、鈴木財務大臣。
政調会長は、小野寺元防衛大臣。
選挙対策委員長には、総裁選で3位となった、小泉元環境大臣が就任することになります。

主な閣僚です。

官房長官には、総裁選にも出馬した林官房長官が再任。
財務大臣は、加藤元官房長官。 加藤氏も総裁選に出馬しました。
外務大臣は、岩屋元防衛大臣です。

総裁選で2位だった高市経済安保担当大臣は、総務会長を打診されましたが、固辞しました。 高市氏はX(旧ツイッター)での投稿で、
「間もなく新しい内閣が発足しますが、1人の国会議員として働いてまいります」とコメントしています。 高市氏の本音です。

政治ジャーナリスト・田崎史郎氏の取材によると、「幹事長ポスト以外は受けない」と周辺に話していたということです。
2012年の総裁選後、安倍氏が決選投票で敗れた石破氏を幹事長に起用したことが念頭にあるということです。

総裁選のライバルたちの処遇です。

政権に取り込んだのは、林氏、加藤氏、小泉氏。
ポストを打診したけれど固辞されたのは、小林氏と高市氏。
茂木氏、上川氏、河野氏は決まっていません。

次のページは ■「結局、岸田だ」石破氏 逆転劇の裏に“キングメーカー”

■「結局、岸田だ」石破氏 逆転劇の裏に“キングメーカー”

自民党総裁選の結果を見ていきます。

1回目の投票結果です。
トップは高市氏、議員票が72票、地方票が109票、合わせて181票。
2位が石破氏、議員票が46票、地方票が108票、合わせて154票。

過半数を獲得した候補者がいなかったので、上位2人の高市氏と石破氏が決選投票に臨みました。

決選投票の結果です。
石破氏が、議員票は189票、地方票は26票、合わせて215票。
高市氏が、議員票は173票、地方票は21票、合わせて194票となりました。 先月25日、この番組で田崎さんは「決選投票が石破氏・高市氏なら、高市氏の可能性が高い。『反石破感情』で、麻生派、安倍派、茂木派が高市氏に乗ると思う。決選投票になると(議員票の)大半は高市氏に流れる」と話していました。 勝敗を分けたのは、議員票の積み増しです。

石破氏は、1回目が46票、2回目が189票で、143も票を積み増ししました。
高市氏は、1回目が72票、2回目が173票で、積み増しできたのは101票でした。

総裁選の3日前の夜に、岸田総理から石破氏へ電話がありました。

岸田総理は、「成長と分配の好循環を続けてもらうことが大事だ」と話したということです。
これを受けて、石破氏は次の日、会見で、「岸田政権の成果を引き継いでまいりたい」と話しました。

総裁選の前日には、麻生副総裁から岸田総理に電話があり、「石破ではダメだ。高市は難点はあるけれども、麻生、茂木、岸田で支えればなんとかなる」と話したということです。

これを受けて、岸田総理は、「宏池会(旧岸田派)の雰囲気を申し上げるならば、石破氏も選択肢に入ります」と答えたということです。

岸田総理は総裁選当日、直前まで仲間と協議をして、「高市さんでは政策が合わない」と小泉氏か石破氏への投票を伝達したということです。 総裁選終了後です。

高市陣営は、「結局、岸田だ。派閥の理論みたいなものでひっくり返された」と話したということです。

次のページは ■自民“党内勢力図” 総裁選で一変

■自民“党内勢力図” 総裁選で一変

今回の総裁選で、自民党内の勢力図も変わりました。

岸田政権では、岸田総理を麻生氏、茂木氏が支え、菅前総理と石破氏は非主流派でした。

今回、石破政権では、石破氏を岸田総理と菅前総理が支え、高市氏を支援した麻生氏と茂木氏が非主流派になります。

麻生派の議員は、「冷や飯の美味しい食い方を学ばないといけない」と話しています。

■10月27日投開票へ 「野党と論戦」と言っていたが…

今後、想定される日程です。

先月30日、自民党役員人事が行われました。そして10月1日、臨時国会が召集され石破内閣が発足。

4日に所信表明演説、週明けの7日から各党が代表質問を行います。

そして、9日に衆議院が解散され、15日が衆院選公示、10月27日に投開票を行う考えを表明しました。

石破総裁は、先月14日の候補者討論会で、総裁選では「本会議では基本、一方通行。なかなかやり取りはない。本当のやり取りは予算委員会だと思っている」と話していました。 総裁就任後、「(国民が)判断できる材料をきちんと整えるが、信を問うのは早いほうがいい。早ければ早いほうがいいよね」と話しています。 「代表質問を通常の3日間から2日間に減らし、9日(水)に1日で衆参の予算委員会か党首討論をして、その日のうちに解散する構え」 立憲民主党の野田佳彦代表が、先月29日、早期解散を批判しました。
「裏金事件と旧統一教会問題について再調査しない。『臭いものにフタ解散』だ。許してはならない」 野党各党の反応です。 日本維新の会・馬場伸幸代表(先月28日)
「改革にかけるマインドというのがどのくらいあるのかということを、議論を通じてつまびらかにしていきたい」 共産党・田村智子委員長(先月28日)
「(裏金事件・旧統一教会の)調査さえ拒否をする。真相究明に対してフタをするという姿勢にほかならない」 国民民主党・玉木雄一郎代表(先月28日)
「ぜひ国会を開いて、特に経済政策についての本格論戦を求めていきたい」 (「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年9月30日放送分より) この記事の写真を見る(22枚)
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