米国を訪問中の岸田文雄首相は11日(日本時間12日)、米首都ワシントンのホワイトハウスでバイデン米大統領、フィリピンのマルコス大統領と会談し、安全保障や経済の協力拡大を盛り込んだ共同ビジョン声明をとりまとめた。
会談後、首相は同行記者団に「法の支配に基づく国際秩序を強化するためには、同盟国、同志国の連携が求められる。日米比は海でつながったパートナーで、枠組みを大事にしたい」と語った。
史上初となる日米比首脳会談では、米国が同盟国である日本、フィリピン両国への「揺るぎない関与」を改めて確認した。南シナ海での「中国の危険かつ攻撃的な行動」に対しては、深刻な懸念も表明した。経済分野では、3カ国によるサイバー・デジタル対話の新設を確認したほか、フィリピンの民生用原子力の能力構築を支援することも盛り込んだ。
首相は米首都ワシントンでの一連の外交日程を終え、政府専用機で南部ノースカロライナ州へ移動した。12日(日本時間12、13日)にトヨタ自動車が建設中の電気自動車(EV)向け電池工場や、ホンダの小型ビジネスジェット機「ホンダジェット」を手がける米子会社の工場などを視察し、日本の対米投資をアピールする。【ローリー(米南部ノースカロライナ州)小田中大】
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