新潟市は10月1日、保護対象となっている市民の事務処理を怠った西蒲区役所の50代の女性職員と、入浴施設で他人が取り忘れた釣り銭を持ち帰った環境部の60代の男性職員を停職処分にしたと発表しました。
■被害者保護の対象にも関わらず…約2年事務を放置
停職3カ月の処分となったのは、西蒲区役所区民生活課の50代の女性職員です。
女性職員は、住民基本台帳でDVや児童虐待、ストーカー事案などの被害者が、住民票の交付を本人以外が受けることができなくするなどの支援を申し出ていたにも関わらず、2021年4月から2023年8月の間に適切な事務処理を放置しました。その結果、本来交付をしてはいけない相手に支援措置対象者の戸籍の付票の写しを2回交付していたことが明らかとなりました。
市によりますと、他の市町村から指摘を受けたことで発覚したということです。
また、この事案の調査をする中で、事務手続きに滞りがないか確認していたところ、職員が担当していた2016年度から2018年度までに購入した消耗品などの請求書に対する支払い事務で支払い漏れが発覚。6万2900円の支払遅延利息を支払うことになりました。
女性職員は、今回の事案について「他の業務があって、やらないといけないと分かっていたが、後回しになっていた。反省している」と話しているということです。
■入浴施設で他人のお釣りを持ち去り…
また、環境部の60代の男性職員も停職3カ月の懲戒処分となりました。
男性職員は、今年8月に新潟市内の入浴施設で、他人が取り忘れた券売機のお釣り3700円を持ち帰りました。
市によりますと、9月に警察から職員に対して任意の事情聴取をしたいと連絡があり、事案が発覚。本人は釣り銭を持ち帰ったことを認めていて、警察を通して返金したということです。
市は職員に対して、9月30日付けで停職3カ月の懲戒処分としましたが、職員は同日に退職願いを提出し、受理されました。
職員は「あってはならないことをした。反省と後悔しかない」と話しているということです。
■新潟市「再発防止に向けた指導・監督の徹底を図る」
市は「市民の皆さまの市に対する信頼を著しく損なう結果となりましたことを深くお詫び申し上げます。法令を遵守し、適正に事務を執行すべき公務員としてあってはならない行為であり、職員に公務員としての自覚を喚起し、より一層再発防止に向けた指導・監督の徹底を図ってまいります」とコメントしています。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。