記者団の取材に応じる立憲民主党の小沢一郎総合選挙対策本部長代行=国会内で2024年10月3日午後4時33分、源馬のぞみ撮影

 立憲民主党の小沢一郎総合選挙対策本部長代行は3日、衆院選での野党間での選挙協力について、国民民主党との連携から始めるべきだとの考えを示した。一方、総合選対本部長代行の立場や権限について「よくわからない」と述べ、困惑や不満ともとれる表情を浮かべた。

 小沢氏は国会内で記者団に、野党との連携について「同根のところからだ」として国民民主との交渉を重視する考えを示した。ともに連合の支援を受けることから「分かれているのは安心感に欠けることになる」と述べた。

 小沢氏は今回の代表選で野田佳彦代表を支援し、2日の常任幹事会で、衆院選に向けた総合選対のナンバー2に当たる本部長代行に就くことが報告された。だが本部長は野田氏が務め、地方選も含む選挙全体を取り仕切る大串博志代表代行兼選対委員長、党務全体を扱う小川淳也幹事長もおり、役割は明確ではない。

 小沢氏は、他党と交渉するには「相手がどういう立場と権限で口説いているのかわからないと、うまく話は進まん」と主張。本来は全権を持つ代表が担うべきだとした上で「そうじゃなきゃ誰かに任せてやるとかね。大衆討議でね、できるような話じゃないんだ」と強調した。自身の就任が2日になったことも「(新執行部発足から)1週間以上たっちゃってる。無為に過ごしちゃった」と悔やんだ。

 また旧民主党で選挙担当の代表代行として大勝し、政権交代に導いた2009年の衆院選を振り返り、当時の鳩山由紀夫代表や岡田克也幹事長から「全部任せるからお願いします」と頼まれたと説明。今回の衆院選でも「任せるかどうかは、代表のお考えだ」と述べた。

 一方で、野田氏がこの日、国民民主、日本維新の会、共産党の各党党首と相次いで会談したことは「形の上でのことはどうでもいい」としつつ「俺、知らなかった」とも話した。【源馬のぞみ】

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