国連安全保障理事会で宇宙空間に核兵器などの大量破壊兵器を配備しないよう各国に求める決議案が否決されたことをめぐり、林芳正官房長官は25日の記者会見で、拒否権を行使したロシアの対応について「遺憾だ」と述べた。「常任理事国として国際平和および安全の維持に大きな責任を負うべきロシアが、安保理の責務と密接に関係する宇宙空間の平和と安全に関する決議案に拒否権を行使したことは残念だ」とも指摘した。

 決議案は、兵器やその他の大量破壊兵器を地球の周回軌道上に乗せることや、宇宙空間に配備することなどを禁じる内容。65カ国が共同提案国となったが、常任理事国のロシアが拒否権を行使し、中国は棄権した。林氏は「我が国は宇宙空間が核兵器のない領域であり続けるべきだと強く考える」とも強調した。(笹川翔平)

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