日本で唯一現存する旧日本海軍の戦闘機「紫電改」を展示する愛媛県愛南町の展示館を巡り、建て替えの最終計画が7日、県の有識者の検討委員会に了承されました。工事は来年度に着工する予定です。

施設では、太平洋戦争終盤に開発された戦闘機で愛南町の久良湾で引き上げられた「紫電改」を展示。この「紫電改」は「ゼロ戦」よりも高性能とされ、日本に残る唯一の機体です。

愛媛県は展示する施設が開設から約40年が経ち、老朽化したため建て替えを検討。松山市内では有識者の検討委員会が7日に開かれ、最終計画案が了承されました。

最終計画では延べ床面積が690平方メートルと現在の施設の約1.8倍に。久良湾に向かう面をガラス張りにし一望できるようにしたほか、屋内にスロープを設け「紫電改」を様々な角度から眺められるようにしたとしています。また訪れた人が平和への思いを綴り展示するエリアも設置するとしています。

この計画では資材の高騰などからコストを減らすため、ガラス面にサッシを増やしたほか、展望テラスを中止して屋外に展望デッキを設けることになっています。

工事は来年度から着工し、施設は再来年度の完成とオープンを目指しています。愛媛県は「平和を教える場や地域の活性化に活用してほしい」としています。

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