今年の8月9日に長崎の被爆者団体と総理大臣との面会の場に、被爆者と認められていない「被爆体験者」の参加が検討されていることが分かりました。

参加が実現すれば初めてとなります。

これは「被爆体験者」と県、長崎市との会合の場で市側が明らかにしました。

長崎市原爆被爆対策部 阿波村 功一 部長
「被爆者団体の皆さんが総理に直接要望する場に被爆体験者の皆様に参画してもらえないかという話が3月に厚労省からあった」

被爆者団体は毎年8月9日に総理と面会し、要望を行っています。

被爆者4団体の代表はこれまでに「被爆体験者を被爆者と認めること」などを盛り込んだ要望書を岸田総理に提出していますが、大きな進展はありません。

市は被爆体験者が出席することについて、被爆者4団体に確認をしていますが、4団体側は認める方針です。

実現すれば被爆体験者と総理の面会は初めてとなります。

被爆体験者 岩永千代子さん(88)
「うれしいですね」「広島は(爆心地から)40キロの人を救済した。手帳を交付した、その通りに長崎も(救済を)」「岸田さんに期待しますと伝えたい」

被爆者:県平和運動センター被爆者連絡協議会 川野浩一議長(84)
「被爆体験者の皆さん達がどのような形で総理に押し込みができるのか、これが最後のチャンスだと思う」「インパクトのある発言を総理に対して届けたい」

被爆体験者の救済に向けた大きな一歩となるのか、注目されます。

鈴木市長は被爆体験者の同席の実現に向けて関係機関に働きかける考えです。

鈴木史朗 市長
「一刻も早い被爆体験者の救済につながるように、そのために面会の機会もいただけるよう県とも連携しながら国に働きかけていきたい」

ところで、鈴木市長は26日に就任から1年を迎えます。

再検討が進んでいる平和公園の陸上競技場と市民総合プールの再配置をめぐっては、「できるだけ早い時期に方向性を示したい」としたものの時期については明言を避けました。

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