政府は9日午前9時から臨時閣議を開き、石破総理大臣とすべての閣僚が解散を決める閣議書に署名して、衆議院の解散が正式に決定されます。
一方、国会では午後1時から、石破総理大臣と野党党首による初めての党首討論が行われます。
討論時間は通常の45分から1時間20分に延長され、石破内閣の政治姿勢などをめぐり激しい論戦が交わされる見通しです。
そして、午後3時半から開かれる衆議院本会議で、額賀議長が林官房長官から伝達される解散詔書を読み上げて、衆議院は解散される運びです。
その後改めて臨時閣議が開かれ、来週15日公示、27日投開票とする衆議院選挙の日程が正式に決まることになっています。
今回の選挙は岸田前総理大臣が3年前・2021年10月の就任直後に衆議院を解散し、自民・公明両党が290を上回る議席を獲得して以来となります。
石破総理大臣が今月1日に就任してから8日後の解散となり、総理大臣就任から解散までの期間は戦後最も短くなります。
また、今回は、1票の格差を是正するため衆議院の小選挙区の数を「10増10減」するなど全体の半数近くの140選挙区で区割りが変更されます。
与野党各党はすでに臨戦態勢に入り公約の発表や公認候補の決定を相次いで行うなど準備を加速させています。
◇石破総理大臣は「国民の経済や暮らし、日本の安全を守り、災害に対しても強い日本をつくっていくことが できるのはわれわれの政権だ」と述べました。
◇公明党の西田幹事長は「激戦になることは間違いなく、真に政治改革を進めるのはどの政党で、どの候補者なのかが問われる」と述べました。
一方◇立憲民主党の小川幹事長は「『裏金からの逃げ切り解散』以外の何ものでもなく裏金問題にふたをしてけむに巻く意図が見え見えだ」と述べました。
◇日本維新の会の浅田参議院会長は「石破内閣の期待が失望に変わらないうちに選挙をやってしまえという党利党略が透けて見えて嫌だ」と述べました。
◇共産党の田村委員長は「古い政治を継続するために臭いものにふたをする解散でしかなく『論戦回避逃げきり解散』だ」と述べました。
◇国民民主党の玉木代表は「石破総理大臣の『約束破り解散』であり、その政治姿勢を国民に判断してもらう選挙になる」と述べました。
◇れいわ新選組の山本代表は「解散するのは自民党がいま選挙をやったほうが議席が得られるからで、国民を見ていない」と述べました。
今回の選挙は、自民党の政治とカネの問題を受けた政治改革や、物価高への対応を含む経済対策、人口減少や少子化への対応などが争点となる見通しで、各党は解散後、事実上の選挙戦に入ります。
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