立憲民主党の小沢一郎総合選挙対策本部長代行=10月3日、国会内で(佐藤裕介撮影)
◆「解散したら、それどころじゃない」
野党第1党の立憲民主党の野田佳彦代表は3日、野党各党の党首らと会談。「裏金議員」が立候補する選挙区での候補者一本化を呼び掛けたが、9日までに調整は進まなかった。 野田氏は9日の党首討論後、「可能な限り、誠意ある対応をし続けていきたい。誠意ある対話もまだ続けることができると思う」と望みをつないだものの、立憲民主党内では「解散したら、それどころじゃない。魔法使いでもない限り難しい」(小沢一郎・総合選挙対策本部長代行の8日の記者会見)との声も上がっている。◆「共闘の基盤が損なわれた」
共産党の田村智子委員長=10月9日、国会で(由木直子撮影)
共産党の田村智子委員長は8日、候補者調整の見通しについて「困難な局面にあると言わざるを得ない」と報道陣に述べた。 9月に立民代表に就任した野田氏は、穏健な保守層への支持拡大を目指し、2022年の参院選公約で掲げた安全保障法制の「違憲部分の廃止」の見直しに言及している。共産党はかねて、集団的自衛権行使を容認した安保法制の廃止が「野党共闘の一丁目一番地だ」と強調しており、野田氏の登場で「共闘の基盤が損なわれた」との見方を示している。◆「大きい方が大きい心で譲らないと」
国民民主党の玉木雄一郎代表も7日の記者会見で、野党調整について「(立民から)具体的な話がまだない。大きい方が大きな心をもって譲らないと調整は難しい」と苦言を呈した。 玉木氏は「100以上(の選挙区で)でダブってる野党第1党と第2党(日本維新の会)がどうするかだ」としつつ、「(野党共闘を求める)民意がもしあるとして、応えていくのは野党第1党の責任だ」と立民の対応を批判した。◆「立てない協力、考える余地はある」
日本維新の会の馬場伸幸代表=10月9日、国会で(由木直子撮影)
維新の馬場伸幸代表は1日の記者会見で、裏金議員がいる選挙区には維新の候補者を擁立しない「『立てない協力』は考える余地はある」としながらも、野党候補の一本化については「共産党も含めた構図にならなければならない。現実的に考えるとやはり無理であろうと思う。主要野党は4党あるんだから、4党で統一候補にしないと意味がない」と語った。◆「スキャンダルで選挙、負けたことない」
立民の小沢一郎氏は8日の記者会見で、「自民党はスキャンダルで選挙やって負けたことはない。マスコミが何を書こうが、誰が何を言おうが、一生懸命だから、スキャンダルの時はたいがい勝っている」と指摘。「(立民の新執行部発足から)今まで2週間あったんだから、その間にできるだけのことをやるならやらなきゃいけなかった」と話した。 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。