9日午後、衆議院が解散されました。こうしたなか自民党は、裏金問題に関係した議員のうち12人を公認しない方針を決めました。公認と非公認の線引きはどこにあるのでしょうか。

■自民 裏金問題で12人を非公認

 総理就任から、わずか8日の解散となりました。

石破茂総理大臣
「我々として今の政権をご信任いただくため、これもまた正々堂々誠心誠意この選挙に臨んで参りたいと思います」

 衆議院選挙は15日公示、27日投開票の予定で、事実上の選挙戦に入った9日からわずか18日間の短期決戦です。

 自民党は9日朝、選挙対策本部会議を開き、第一次公認候補者として279人を決定しました。

 注目されているのが自民党の“裏金問題議員”の公認・非公認です。

自民党 森山裕幹事長
「政治資金パーティーを巡る不記載があった議員等のうち12人が非公認の扱いとなります」

 これまで裏金問題で6人を非公認にするとしていましたが、今回、新たに6人増え、非公認は12人になりました。12人は安倍派と二階派で、党から重い処分を受けたほか、地元の理解を得られていないなどと判断されたといいます。

 非公認になった1人は、「事前に連絡はなかった。ジタバタしても解決しないので、無所属でも勝つ以外ない」とこぼしています。

 安倍派内からは、こんな恨み節が。

安倍派
「基準があいまいで、めちゃくちゃだ」

 公認された“裏金問題の議員”のなかには新たな6人と同じ役職停止6カ月で、不記載額が多い人もいます。

■大半は公認? 「線引き」どこに?

 公認と非公認の線引きはどこにあるのでしょうか。

自民党 森山裕幹事長
「(Q.不記載の額とかそういうものではない?)額を特別考えたわけではありませんが、結果として額がどうなったかということはあるかもしれませんけど、別にこの金額以上この金額以下ということを決めたわけではありません」

政治部 大石真依子記者
「すでに非公認が決まっていた6人に加えて誰を非公認にするかについては『処分を受けたその他の議員のうち、説明責任が十分に果たされず、地元での理解が十分に進んでいないと判断される者』という基準を石破総理は示していましたが、地元からの公認申請があったかどうか、また選挙区で勝てそうかどうか、この2点が線引きのラインになったようです」

 党幹部は「当選第一主義だ」として、当選の可能性がない人についても公認を外したと説明しています。

政治部 大石真依子記者
「何か目に見える『公認・非公認のライン』があるわけではなく、党内からは基準があいまいだという批判が出ています。特に安倍派からは『どう考えたって安倍派粛清だ』『党内手続きも何もないガバナンスのない独裁政党だ』と、今回の処分の決定プロセスに不満の声が上がっています」

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