15日に公示される衆院選で、自民党から公認を得られず福島3区から無所属で立候補を予定していた菅家一郎・前衆院議員(69)が12日、「非公認となり、厳しいと判断した」として立候補を取りやめる意向を明らかにした。

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「けじめつけたい」

 菅家氏は12日午後、自身の選挙対策本部会議が終了した後、会津若松市内で報道陣の取材に応じ、「今日の会議でも戦うべきだとの要請があった。(自民党福島)県連からも要請があった。しかし、『裏金議員』としてレッテルを貼られている現状でけじめをつけねばならない」とした。

 旧安倍派議員の裏金問題で、菅家氏は2018~21年の4年間で、派閥から計1289万円の還流があったものの、政治資金収支報告書に派閥名義の寄付として記載しなかった。自民党が今年4月4日に関係議員らの処分を決めた際、菅家氏は党役職停止6カ月となった。

 今回の衆院選では、自民党の公認候補として福島3区で立候補を予定していたが、党の公認を受けられなくなり、9日、無所属で立候補することを明らかにしていた。

幹事長「不戦敗はない」

 菅家氏は会津若松市長を経て、12年の衆院選に旧福島4区から立候補して初当選し、現在4期目。前回は小選挙区で敗れ、比例東北ブロックで復活当選した。

 自民党福島県連の矢吹貢一幹事長は「不戦敗はない。党への公認申請は締め切られているので、県連として無所属の独自候補を立てるべく明日にも決めたい」と話した。(波多野陽、酒本友紀子)

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