与野党の党首や幹部は15日午前、衆院選の第一声となる街頭演説に立った。石破茂首相(自民党総裁)は2011年の東日本大震災で被災した福島県を選んだ。立憲民主党の野田佳彦代表は自民党派閥の政治資金問題をめぐり政治資金収支報告書に不記載があった旧安倍派幹部の選挙区に狙いを定めた。
【関連記事】
- ・衆議院選挙が公示 465人どう選ぶ?勝敗決めるしくみ
- ・自民党の比例名簿順位はこちら
首相は15日、福島県いわき市で第一声に臨んだ。「福島の復興なくして東北の復興なし、そして東北の復興なくして日本の復興なし」と語り、東日本大震災からの復興に引き続き全力で取り組む姿勢を強調した。午後には同県郡山市や福島市にも入る。
自民党総裁は東日本大震災以降、16年参院選を除く国政選挙の第一声に同県を選んできた。16年参院選は同年の地震で被災した熊本市を訪れた後、福島県に移動した。
公明党の石井啓一代表は15日、東京都豊島区の池袋駅西口を第一声の場に選んだ。「失われた政治への信頼をどの政党が取り戻すことができるのかが問われる選挙だ」と力を込めた。午後は埼玉14区の埼玉県三郷市や八潮市で活動する。
野田氏は15日、東京都八王子市でマイクを握った。旧安倍派幹部の前職に新人が挑む東京24区だ。「裏金は許してはいけないとの思いを皆さんと共有する公示日にしたい」と呼びかけた。同日は兵庫9区、福井2区にも応援に入る。それぞれ政治資金問題を受けて無所属で出馬する旧安倍派の幹部の選挙区だ。
日本維新の会の馬場伸幸代表は東京都新宿区の高田馬場駅で街頭演説した。「全国政党」をめざすため、都内の議席の上積みを目標にする。
共産党の田村智子委員長は池袋駅東口で「真の政治改革を進めていこう」と訴えた。国民民主党の玉木雄一郎代表は神戸市の垂水駅前で選挙戦を始めた。「国民の手取りを増やす経済政策を掲げて戦い抜く」と強調した。両党とも小選挙区のほか、各比例ブロックでの議席の増加をめざす。
れいわ新選組は緊急入院した山本太郎代表に代わり、櫛渕万里共同代表が都内で街頭演説した。社民、参政両党の幹部も各地で支持を訴えた。
【関連記事】
- ・衆院選が公示 与野党「一騎打ち」は2割どまり
- ・衆院選公示、立候補予定1300人超 自公過半数で攻防
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。