衆院選が15日に公示され、各地で激しい選挙戦が展開されている。大阪6区(大阪市旭区、鶴見区、守口市、門真市)では、日本維新の会が公認候補を擁立し、これまで議席を守ってきた公明党と初対決する。
維新新顔の西田薫氏(57)は15日午前、守口市内の選挙事務所で、公明の候補を念頭に「非常に厳しい状況だが、正々堂々、こういう日本をつくっていくと訴えて戦い抜きたい」と述べた。
一方、公明前職の伊佐進一氏(49)は同市の選挙事務所で支援者を前に、大阪での維新の強さを認めつつ、「地域を回り、打てる手はすべて打ってきた。必ず逆転してみせる」と強調した。
大阪6区を含む関西6小選挙区で維新と公明は今回、初めて議席を争うことになった。これまで維新は看板政策の大阪都構想の実現に向けて協力を得る見返りに公明が議席を持つ大阪、兵庫の計6小選挙区への候補擁立を避けてきた。
ところが、昨春の統一地方選で維新が大阪府と大阪市の両議会で過半数の議席を初めて獲得。都構想での公明の協力は不要となり、対抗馬を立てる方針に転じた。
大阪を本拠地として勢力を拡大させてきた維新にとって、今回の選挙は府内全小選挙区に候補者を擁立して臨む初めての衆院選となる。
大阪で築いた強固な地盤が力の源泉となってきただけに、選挙の結果次第では今後の党の行方をも左右しかねない。直前に候補者が決まった大阪9区を除く府内18小選挙区で比例重複を見送り、「背水の陣」(藤田文武幹事長)で臨む構えだ。
一方、「常勝関西」と誇ってきた公明にとって大阪は「発祥の地」とも言え、議席死守を目指す。小選挙区で擁立した11人のうち大阪と兵庫で6人を占め、関西での勝敗の行方が党の趨勢(すうせい)を分けそうだ。
大阪6区では立憲民主党新顔の福留陽子氏(55)も立ち、「子育て支援で不足しているところを丁寧に訴える」などと主張。共産党新顔の渡司考一氏(72)は「自民党には解決能力がない。つける薬がない」と訴えた。参政党新顔の月足舞子氏(33)は「今の政治家に任せていては日本はよくならない」としている。
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