衆院選が15日、公示された。「政治とカネ」への対応が争点の一つとなるなか、自民党派閥の裏金事件の影響で公認を得られず無所属で出馬した下村博文元文部科学相(70)=東京11区=は、東京都板橋区の事務所近くで第一声。自民の都議や16人の区議が見守る中、応援への感謝と「おわび」から切り出した。
まず裏金問題について「(政治資金収支報告書への)不記載は問題になりますけど、裏金では全くありません。しかし道義的責任はある」と釈明。「1円から情報開示させていただく」と誓った。
文科相を務めていた2015年当時、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の名称変更を文化庁が認めたことについて「たまたま大臣の時であったとしても、苦労された方々に向き合い、反省しながら対応したい」とも述べた。
自民などの推薦を受け23年統一地方選で5選を果たした坂本健区長(64)も選挙カーで並び立った出陣式。下村氏は物価高対策や産業振興、人材育成などへの意欲も示した上で、訴えた。「批判だけでは何も生まれない」
下村氏は政治資金収支報告書への不記載が476万円あり、党員資格停止1年の処分を受けた。
東京11区では、共産新人の伊波政昇氏(72)、立憲元職の阿久津幸彦氏(68)、維新新人の大豆生田実氏(58)らも出馬している。【朝比奈由佳】
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