15日に公示された衆議院選挙に福井県内選挙区では過去最多の10人が立候補し選挙戦に入っています。福井2区の立候補者を紹介します。
福井2区に立候補したのは、届出順に▽共産党・新人の小柳茂臣候補（70）▽無所属・元職の山本拓候補（72）▽日本維新の会・元職の斉木武志候補（50）▽立憲民主党・新人の辻英之候補（54）▽無所属・前職の高木毅候補（68）です。
＜小柳茂臣候補＞
「お金と政治の問題は、大変重大な事態です。私が立候補したのもお金によってゆがめられる政治をなんとしてもなくしたい。ここにあります」
日本共産党の新人・小柳茂臣候補（70）は鯖江市出身で、衆議院選挙には今回が2度目の挑戦です。
「声を上げれば政治は変えられる。政治に無関心でも無関係な人はいない。自分が生きにくいと思えば、政治に向かって声を上げる」
小柳候補は、自民党政権による政治とカネの問題を徹底して批判し、根本的な原因と主張する企業団体献金の禁止を訴えます。そのほか、原発ゼロや年金の引き上げといった暮らし優先の政策実現を掲げます。
＜山本拓候補＞
「福井2区の争点は、皆さんの所得を倍増しよう、倍増しよう。将来の不安を吹っ飛ばそう。この2点」と拳を上げるのは、無所属で元職の山本拓候補（72）歳。県議を経て1990年に初当選し、比例代表も含めて通算8期、衆議院議員を務めました。
「エネルギー自給率100％、農業自給率100％、これをしっかり実現していく」
山本候補は「安心・安全」の確保と「強い経済」の実現を掲げ、雇用と所得の増大やエネルギー資源確保の強化、食料安全保障の確立を訴えています。
「久しぶりにこの2区地域を歩いたが、国政の政策がいきわたっていないということを肌で感じた」と訴え、12年ぶりに小選挙区での勝利を目指しています。
＜斉木武志候補＞
「ぜひ今の物価高騰対策、特急廃止の課題。私が議会でやってきたことをそのまま国会に持ち込んで結果を勝ち取ってくる」こう訴えるのは日本維新の会・元職の斉木武志候補（50）です。斉木候補は神奈川県出身、これまでに2期の衆議院議員を務め、2023年4月からは県議会議員を務めていました。
「武生駅と鯖江駅から特急がなくなった。この課題こそ最優先で解決しなければならない」
ハピラインふくい「鯖江－敦賀間」の快速列車の増便や電気料金の値下げなどの物価高騰対策のほか、北陸新幹線「小浜・京都ルート」の早期着工を訴えています。有権者の「先生に頑張ってもらわな」という声には「武生駅も特急なくなっちゃって…」と応じ、この課題を解決したいとしています。
保守王国といわれる福井で、野党の議席奪還に向け3回目の衆院選に挑みます。
＜辻英之候補＞※※辻は一点しんにょう」
「25年ぶり、最大のチャンス、小選挙区で議席を奪還します！」そう力強く拳を上げたのは立憲民主党の新人・辻英之候補（54）です。元大学教授で、子ども向けに自然体験を行うNPO法人を運営するなど、長年教育に携わってきました。自身の母の介護や教育者としての経験から、防災弱者対策の強化や大学授業料無償化などの教育支援の充実、低所得者に寄り添った支援の強化を訴えています。
「無力感に陥ってる場合じゃない。必要なのは怒りの共有ではなく希望の共有、希望を語らないと社会は変わらない」
選挙戦初日には、党本部から野田代表が応援に駆けつけました。17日も大串選対委員長が来県し辻候補を後押しします。父と兄へ「リベンジ」を誓い、小選挙区での議席奪還を狙います。
＜高木毅候補＞
「この度の政治資金の問題は、私の不徳の致すところ。弁解の余地は全くない。一から出直す、初心に返る、これが私にとって一番大事なこと」と自身の政治資金問題について謝罪をしたのは衆議院議員を8期24年務めた前職・高木毅候補（68）です。
高木候補は復興大臣や党国会対策委員長など要職を務めてきました。政治資金の不記載を巡る問題で党員資格停止の処分を受け、党から公認されず初めて無所属で立候補しました。
「自然災害や国際情勢など日本を取り巻く環境は厳しく猶予はない」として、命や日本を守る政策の推進をはじめ、早期の北陸新幹線大阪延伸や原発の再稼働や建て替え＝リプレースを進めることなど、7つのプランを掲げます。
「新幹線敦賀以西、これはもう私がいなかったらできないと申し上げてもいい。そこまではっきり申し上げます」
経験とネットワークを生かし、政策を「力強く進める」と訴え、9選を目指します。
衆議院選挙は、10月27日が投開票です。
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