今回の衆院選では、政治資金問題で公認を得られず、無所属での出馬となった萩生田光一候補(61)に、野党などの候補者5人が挑む東京24区。

無所属・萩生田光一候補(15日)
「八王子の土になる覚悟で、政治をやっている。腰掛で八王子を選んだ人たちに、この故郷を渡すわけにはいかないじゃないですか」

萩生田氏の不記載の額は、3番目に多い2728万円。党から役職停止1年の処分を受けたうえに公認は得られませんでした。

無所属・萩生田光一候補(15日)
「意図して裏金を作るとか、私的流用を図るとか、ましてや脱税だとか、このような事実は一切ございません」

非公認にもかかわらず、自民党の議員らが次々と応援演説に立ちます。

事務所の壁には、自民党議員などからの勝利を祈る“為書き”が並んでいました。

自民党・有村治子参院議員 
「自民党公認でなくても、八王子公認だという民意をいただく選挙」

ただ、八王子の選挙では、逆風が吹いています。7月の東京都議補選では、擁立した自民党候補が落選しました。

夫の盟友に手を差し伸べたのは、安倍元総理の妻・昭恵さんです。最側近として夫を支えた萩生田氏への支援を訴えました。

安倍昭惠さん(16日)
「主人の魂と一緒に来ています。必ず、主人も萩生田先生に当選をしていただきたい」

萩生田氏は、大臣経験を生かし、人づくりやものづくりを自己完結できる日本を目指すとしています。

無所属・萩生田光一候補(17日)
「国会に戻りましたら、働いて、働いて、働いて、やっぱり萩生田だったと、皆さんに言っていただけるように、しっかり仕事をもって、証明をしていきたいと思います」

萩生田氏を厳しく批判するのは、立憲民主党・有田芳生候補(72)です。

立憲民主党・有田芳生候補(15日)
「裏金だけじゃなくて、カルト教団にもベッタリの政治。今度の総選挙を通じて、八王子から終わらせようではありませんか。今度の選挙が終われば、みそぎにしたいという、そんなわけには行きませんよ」

野田代表も第一声にたち、最重要選挙区と位置付けています。

立憲民主党・野田佳彦代表(15日)
「裏金を裏で支えるそういう政治、もう裏、裏、裏、自民党政治に決別しようじゃありませんか」

立憲民主党は、この選挙区に幹部を連日のように投入しています。

政治とカネの問題で、その追い風を受ける野党ですが、候補者は競合しています。不記載により非公認となった自民党の前議員が立候補した選挙区は全国で9カ所。そのすべてで野党同士が競合し、一本化はできませんでした。

立憲・枝野幸男最高顧問(14日)
「(Q.野党候補が割れている現状は?)関係ないでしょ。「(Q.関係ないというのは?)関係ない」

有田氏は、与党への批判票からの積み増しを目指します。

立憲民主党・有田芳生候補(15日)
「実質賃金は下がりっぱなしじゃないですか。そして、物価は上がる一方。もっともっと働く人たちの賃金を上げる。そういう政治を、この八王子から一緒に作っていこうじゃありませんか」

日本維新の会の佐藤由美候補(52)。野党が競合する状況に、有権者からはこのような声が上がります。

有権者
「ちょっと厳しいんじゃないの。(野党が)分裂しているから」
日本維新の会・佐藤由美候補
「そうですね…」
有権者
「なんとかなりません?」

前回の衆院選では、国民民主党の候補として、萩生田氏と議席を争いましたが、今回は党を変えての出馬です。

日本維新の会・佐藤由美候補(15日)
「年を重ねて安心して暮していけない。子どもたちも家庭環境のなかで、選択の幅が狭まってしまう状況を放置している政治をかえていく」

国民民主党の新人は、弁護士の浦川祐輔候補(31)です。

国民民主党・浦川祐輔候補(15日)
「裏金、統一協会問題って言っている人と、もともと国民民主党を裏切った人と、そういう人たちしかいない中で、誰が、一番、正義なんですか」

裏金問題の批判に終始するよりも、政策で戦うべきだといいます。

国民民主党・浦川祐輔候補(15日)
「手取りを増やすというのは、国民民主党の政策としても、私の政策として、1丁目1番地の一つです。皆さんの中で、社会保険料が毎年のように車1台分くらいかかっている。なるべく減らして可処分所得を増やして。ちょっと何かぜいたくができる世の中にしていく」

参政党の新人は與倉さゆり候補(40)。

参政党・與倉さゆり候補(15日)
「子どもたちが、週5日朝から晩まで保育園に預けられて、『パパ、ママ』とずっと泣いているんです。共働きをしなくていいように、減税をして、国民負担を減らす」

無所属・畑尻文夫候補(69)は「清潔な政治を確立するために尽くす」としてます。

▶「報道ステーション」公式ホームページ

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。