選挙で障害者や高齢者らの投票を手助けする補助具の活用が広がっている。衆院選で、山口県下関市選管は期日前投票所に障害者らが意思疎通を取るための「コミュニケーションボード」や、投票の手助けを求めるための「投票支援カード」を設置。27日の投票日には各投票所にも置く予定だ。市選管によると、県内では同様の取り組みが山口市や岩国市などでも進んでいるという。【柳瀬成一郎】
A4サイズのコミュニケーションボードは、他自治体の例を参考に作成され、イラストを添えて「書き方が分かりません」「トイレはありますか」「書き間違えました」などの項目が1枚にまとめられている。利用者は項目を指し示すことで意思表示できる。投票支援カードは「代筆」や「ゆっくり誘導を」など支援してほしいことを示す。
16日に利用した下関市の身体障害者の舟木歌音さん(20)は投票支援カードで「代筆希望」を要望。円滑に投票を済ませた舟木さんは「投票は2回目です。前回よりもスムーズに投票できました。障害者を大切にしてくれる社会になってほしい願いを一票に込めました」と笑顔だった。
滑り止めシート 筆談に耳マーク
他にも、筆談などの適切な支援につなげる「耳マーク」や、腕に障害がある人などのため、投票用紙を片手で記載できる「滑り止めシート」も設置している。下関市選管は「さまざまな人たちにとって、投票しやすい環境を整備していきたい」としている。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。