後半戦に入った衆院選。県都長野市や須坂市などを含む県北部の長野1区は前回に続いての激戦となっています。

自民と立憲の前職に維新の新人が挑む三つ巴の構図で、「政治とカネ」の問題を中心に激しい舌戦を展開しています。

長野1区に立候補したのは届け出順に日本維新の会・新人の若狭清史さん、立憲民主党・前職の篠原孝さん、自民党・前職の若林健太さんの3人です。

日本維新の会・新人の若狭清史さんは、税務会計コンサルタント会社の役員を務めていて国政は初挑戦。自民党派閥の裏金問題などによる政治不信からの脱却を一番に訴えます。

維新・新 若狭清史 候補:
「困ったら誰かのせい、党のせい、派閥のせい。この政治からの脱却をしたい。私は業界団体、労働組合、宗教法人等からの推薦は一切いただいておりません。僕は100%約束したことを守るという腹を決めて今回出ています」

選挙戦では、他に消費税や所得税の減税など国民の負担軽減につながる行財政改革を行うと訴えています。

課題は「知名度不足」。人が集まるイベントに足を運び、有権者との対話を重ねています。

若狭清史 候補:
「何とか頑張りたいので、こういった盛り上げる会は協力させてください」

有権者:
「頑張ってください」

SNSでの発信にも力を入れていて、少しずつ応援の輪が広がっていると感じています。

有権者(隣の車から):
「がんばれよー」

維新・新 若狭清史 候補:
「声をかけられる確率や、応援するとか毎日毎日増えている。地方に予算と権限と責任を持ってくる。官僚や国会議員は権力が取られちゃうから嫌がるかもしれない。それでもやらないと地方創生は完了しない。覚悟ある、結果責任を負える政治家を輩出していただきたい」

立憲・前 篠原孝 候補:
「今、政権奪取に向けて選挙戦を戦っております、もっぱら『政治とカネ』ばかりで戦っています。本当は邪道です。だけど自民党がいけない」

8回目の当選を目指す立憲民主党・前職の篠原孝さん。前回選では小選挙区で敗れ、比例復活しました。「裏金問題」を徹底的に糾弾し「野党が力をつけ、自公政権と対峙することが大事だ」としています。

また、専門の農政については、食料自給率向上のために国から農家への補償の拡大が必要だと訴えています。

選挙戦で力を入れているのが「ミニ集会」です。コロナ禍だった2021年の前回選では自粛しましたが、今回は選挙期間中に30カ所以上で予定しています。

篠原孝 候補:
「紛れもない後期高齢者(76)です。しかし見てくれ年齢は66歳だと自分で言っています。日本の政治を良くしたいという情熱は30、40歳にも負けないと思っています」

76歳となっても衰えない政権交代への情熱を原動力に、残りの期間も駆け抜けます。

立憲・前 篠原孝 候補:
「農村にお金が行って地域である程度目安がつくというふうにしてなくてはならない。『政治とカネ』の問題は与党自民党には改革ができないので我々でやっていきたい」

自民党・前職の若林健太さん。前回選では初めて出馬した小選挙区で当選し2回目の当選を目指しますが、自身の政治資金収支報告書への「不記載」を受けて大逆風が吹いています。

自民・前 若林健太 候補(15日、出陣式):
「本当に申し訳なく、おわびを申し上げます」

出陣式では壇上で土下座も…

若林健太 候補:
「長野県でその逆風を一身に受けるような状況になっています。こうしたことを二度と起こさない、しっかりと反省をし、体制を整えていきたい」

街頭演説では必ず冒頭で自身の「不記載」に触れ、「しっかり反省し、改革に取り組む」との姿勢を打ち出しています。

また、治山治水対策など国土強靭化を進め、災害に強い地域づくりに取り組むことも訴えています。

多い時は1日20カ所以上で街頭演説をし、声を枯らして地域を回っています。

若林健太 候補(車内から):
「ありがとうございます、お願いします」
「(声が…)枯れています、飴いっぱいなめています」

「不記載」を受け、党から比例代表との重複立候補が認められませんでしたが、小選挙区で議席を守り「北信の未来のために働きたい」としています。

自民・前 若林健太 候補:
「中山間地を含めた農業振興、長野県には精密機械を中心とした産業がありますので、そういった特色をしっかり生かしてこの北信の魅力を十二分に発揮して、全国で光り輝く地域にすることが大事だと思ってます」

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