いよいよ今週末27日に投開票日を迎える衆議院議員選挙。
今週は注目選挙区をお伝えしています。
今回は広島5区。前職2人に新人が加わり、熾烈な戦いとなっています。
【共産党・新人 猪原真弓候補(63)】
「自民党政治を変える大きなチャンスです。裏金事件がなかったかのような対応ですが、裏金を作っていた議員を公認するような対応では、国民は納得しません」
【自民党・前職 小島敏文候補(74)】
「海あり、島あり、街あり、中山間地あり。多くの課題があるところでございます。新5区が発展すれば日本全体がどんどん発展します」
【立憲民主党・前職 佐藤公治候補(65)】
「本当に日本を変えたいのであれば、政権交代をして、みんなが野党を育て、新たな政権を作る。自らが考え行動を起こし、決断をして、責任を負う」
前回の選挙は小島候補と佐藤候補の一騎打ちでしたが、今回はそこに共産党新人の猪原候補が加わりました。
選挙に立候補するのは初めて。「暮らしやすい世の中にしたい」と意気込んでいます。
【共産党・新人 猪原真弓候補】
「なんと言っても消費税です。とりあえずは5%、そしてゼロになるようにと進めてまいります」
消費税の減税や給食費の無償化、原発廃止などを訴えています。
広島5区への共産党の候補者擁立は10年ぶりで、「反自民」の受け皿になりたいと支持拡大を狙います。
【共産党・新人 猪原真弓候補】
「政治が身近にないという世の中をつくった自民党の政治を改めたいと思います。一票で世の中変わっていくということを今回の選挙で見せつけたい」
【自民党・前職 小島敏文候補】
「わたくしはもうあとがありません。小選挙区1本で戦います。もう少し頑張りたいんです」
今回の衆院選に“背水の陣”で臨むのは、自民党・前職の小島敏文候補です。
過去4回の当選はすべて比例での復活。
今回は党の方針もあり、比例に重複立候補せず、小選挙区1本で勝負します。
【自民党・前職 小島敏文候補】
「中山間地域農業を元気にする委員長を務めております。農業をしっかりと守り、発展させる。しっかり取り組んでまいります」
前回は佐藤候補と4000票あまりの僅差で敗れただけに、票の積み上げを狙って区割り変更で新たに加わったエリアを重点的に回り、支援を呼びかけます。
<小島候補と支援者>
「がんばってください」
「ありがとうございます、がんばってきます」
さらに小島候補は、連立を組む公明党の支援を受け、組織票をまとめたい考えですが、自民党派閥の裏金事件を受け、有権者からは厳しい目が向けられていると感じています。
【自民党・前職 小島敏文候補】
「悪いよね(自民党の)評判が。しっかり政治資金規正法を変えましたし、常に透明性を確保することが重要ですから、やっていかないといけない」
あとがない小島候補…有権者に寄り添った政策を訴え、支持拡大に必死です。
【自民党・前職 小島敏文候補】
「少子化・高齢化の問題、何よりも物価高。物価対策をしないと。もう死にものぐるいです。なりふりかまわず訴えます」
【立憲民主党・前職 佐藤公治候補】
「不健全な政治を健全にしたい。自民党の中で疑似政権交代をしたのであれば、物事を大きく変えることはできません」
「立憲民主党」前職の佐藤公治候補。県内の小選挙区で唯一、野党の議席を死守してきましたが、前回の選挙では小島候補に追い上げられたうえ、今回の共産党による候補の擁立で野党票が割れてしまうことに強い危機感をにじませます。
【立憲民主党・前職 佐藤公治候補】
「この度の選挙がいかに厳しい戦いか。どうか皆さん、力を貸してください」
佐藤候補の後ろ盾は政界を引退した今もなお影響力を持つ亀井静香氏です。
亀井氏が大きな影響力を持つ県北地域では、亀井後援会の幹部が応援に駆けつける様子も…。元々地盤とする尾道市など沿岸部とあわせて選挙区全域での支持固めに奔走し、地方の発展を訴えます。
<佐藤候補と支援者>
「がんばってください」
「おれはがんばる。おれはがんばる。でも、おれのがんばるのはこれっぽっち。あとはみんなの力がないとできない」
【立憲民主党・前職 佐藤公治候補】
「一局集中という東京官僚国家主義的な今のやり方を大転換して、日本の設計図を変え、地方が権限財源の移譲により、自主自立した地方をつくる、大きな日本の設計図を変えたいという私の思いでございます。全力疾走あるのみです」
前職2人が前回に続き激しく競り合う中、新人も加わり混戦模様の広島5区。
無党派層の票の行方が勝敗を左右することになりそうです。
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