愛知県東郷町の井俣憲治町長(57)による職員へのハラスメント問題で、町議会は26日、井俣町長が提出した辞職願に同意した。町が設置した第三者委員会は、町長による数々のパワハラやセクハラ行為を認定。その報告書には時代錯誤ともいえる発言の数々が記載されており、「町政に対する悪影響を生んだ」と指弾している。
「おまえらの脳みそは鳩の脳みそよりも小さい」
「春木川に落ちて、流れて行ってしまえ。…そのまま流れて、下流で見つかればいい」
これらの発言について、町長は第三者委の聞き取りにこうした言葉を用いたことは認めながらも、叱咤激励の意味があったなどと説明。しかし、報告書は職員の能力をさげすんだり、存在を否定したりする趣旨があるとしてパワハラと認定し、「人格否定に等しい」と厳しく断じた。
セクハラと認定された発言・行為も多い。
「いつ、巨乳になって帰ってくるの?」
「旦那さんとエッチなことをしているときに期待しているところじゃないところ触られるってことない?」
女性職員にこうした発言をしたほか、異性関係や妊娠についてしつこく尋ねることもあったという。
男性職員の育休取得に対する否定的な発言も繰り返されており、
「育休を1年取ったら殺すぞ」
「育休を1年取った職員がいたが、出世はできないな」
といった発言がマタハラに該当すると認定された。
ほかにも、大きな手術を前にした職員に対し、
「死んだ場合の保険はいくら?」
「保険金を町に寄付するつもりはないの?」
といった発言を行っていた。
弁護士3人による第三者委は、739人の町職員を対象にアンケートを実施。回答した582人のうち2割近い108人が、ハラスメントを受けたとした。このうち具体的な日時などが示された案件について、職員だけでなく町長らへの聞き取りも行い、町長が認めたり、録音などが残されたりしたものを事実と認めた。
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