かつて日本維新の会に所属し、今回の選挙直前に政界引退を表明した、足立康史前衆議院議員が、関西テレビ「LIVE選挙サンデー newsランナー総選挙SP」に出演。
維新の馬場代表と「直接対決」で、「全国政党化は失敗したのでは?」と迫りました。
日本維新の会で大阪9区から立候補し、衆議院議員を務めていた足立さんは、ことし6月、SNSで党批判を行ったとして、党員資格停止6カ月の処分を受けました。
今回の選挙には無所属で出馬する方針でしたが、維新が新たな公認候補を決めると、直後に政界引退を表明していました。
■「維新の『全国政党化』失敗だったのでは?」と足立さん
番組では、中継で維新の馬場代表と直接やりとりし、「全国政党化は失敗だったのでは」と切り込み、馬場代表は次のように答えました。
【維新 馬場代表】「大阪でしか、かつては小選挙区で通らなかったわけです。3年前は兵庫で1議席お預かりして、その後の補欠選挙で和歌山でお預かりしたり。徐々に広がってきています。
要は、小選挙区で通らないと、比例というのはまあ『おまけ』みたいなものですから、比例頼みで、ずっと選挙を続けていくということは、非常に、いい傾向ではないと思います。
今回も善戦しているところが、関西以外でもあるというデータもありますから、『全国政党化』を目指していく中では、関西以外で小選挙区の当選者を生み出すということが、そこへ徐々に近づいていくことになると思いますね」
【足立さん】「それは全体の議員数(小選挙区・比例合わせての議席数)が増えなくても、それは評価できるということですかね?」
【維新 馬場代表】「小選挙区で通るということは非常に価値があると思いますね」
■「野党第一党」は実現できずも…
さらに足立さんは維新が掲げてきた「目標」について追及します。
【足立さん】「馬場代表は、『野党第一党を取るんだ』とそういう観点から、今の野党第一党の立憲民主党に対しては、『たたきつぶす』とか、『必要ない』とか、ずっとおっしゃってきた。
今回、その立憲民主党がまさに与党過半数割れの立役者として躍進をした。
そういった意味では、この野党第一党を維新が取るんだというこれまでの運動方針は達成できなかったということでよろしいでしょうか?
【維新 馬場代表】「まだ結果出てませんけれども(27日午後10時過ぎの時点)、かなりその可能性が下がっているということは事実です」
事実上、目標の1つが達成できなかったと馬場代表が認める展開に。
そのうえで馬場代表は次のように述べました。
【維新 馬場代表】「そこの部分(野党第一党)については、達成はできないということになってもですね、この『与党の過半数割れ』については、我々も自民党・公明党の議席を削ったという結果が出れば、その一翼は担ったということ。
毎回、『与党の過半数割れ』というのを目標に掲げていますから、一石を投じることはできたんじゃないかなと思います」
■今回の選挙後に「代表選」は?
そして足立さんは、馬場代表の「進退」についても迫ります。
【足立さん】「日本維新の会は、大きな選挙の後には、代表選をどうするかっていう議論があります。例えば松井(一郎前代表)さんは、引退されるっていうことで、自ら代表選をやってくれということだったわけですが、現時点で馬場代表はこの総選挙の後の党代表選について、『やるんだ』ということなのか、あるいは党大会に任せるのか何かご判断ありますでしょうか?」
【維新 馬場代表】「足立さんもかつて、わが党に所属しておられたんで、ルールはお分かりだと思いますが、できるだけ近いうちに常任役員会を開いて、ルール通りに代表選挙をやるかどうか、まずこれを特別党員のみなさん方に諮っていくと。ルールで決まっていますから、それをやる準備は、先ほど事務方にも指示をしているところであります。ですから、特別党員が『代表選挙やらなくていいんじゃないか』という結論になれば、やらないし、『やろう』ということになれば、代表選挙はやろうと。そういうことですね」
■あくまで「単独での政権政党を目指す」
一方、馬場代表は、27日午後9時からの記者会見で、「政権与党入り」を明確に否定したことから、今後の維新の方針について、ジャーナリスト・安藤優子さんから質問がありました。
【維新 馬場代表】「単独で政権政党を目指してやっていくんだと。
だいたい、年次的なサイクルは、10年程度。選挙の回数は今回やりましたからあと2回程度で、それを目指してやると。
そういう計画がありますんで、それに基づいてやっていくということになります」
これについてさらに、安藤さんが「維新もほかの政党と組むことで政権を担うことができる」と指摘しましたが。
【維新 馬場代表】「我々は『政権に入りたい』という気持ちは全くありません。今回も全くないです。
今回も逆風と言われている維新に票を入れていただいている方は、やっぱり維新らしくやってほしいということが、最大のみなさま方の思いだと思いますから。
『維新らしさ』というのは難しいと思うんですが、現実に合わせていくという事ではなしに、国家国民のために何をできるのかという、そういう物差しで立ち位置は考えていきたいと思います」
こう述べてあくまで「単独での政権政党を目指す」と訴えました。
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