27日投開票された衆院選で山形県の投票率は60.82%となり、国政選挙の都道府県別で5回連続トップとなった。県内市町村で最低の山形市でも56.68%で、全国平均(53.85%)を上回った。
山形県の投票率は17年衆院選64.07%▽19年参院選60.74%▽21年衆院選64.34%▽22年参院選61.87%――で、全国トップが続く。
なぜこれほど投票率が高いのか。県選挙管理委員会の担当者は「子供の頃親と一緒に投票所に行ったことがある人が多く、選挙があれば行くのが普通になっているのではないか」と話す。
県内は3世代同居率が高く、2020年の国勢調査では13.9%で、5回連続全国1位。総務省の調査によると、子供の頃に親と投票について行ったことのある人はない人に比べて大人になると投票に行く確率が20ポイント以上高かった。
27日、山形市内の投票所には家族連れの姿が目立った。舟越千絵さん(42)は幼い子供2人を抱き、近所に暮らす父母と3世代で訪れた。自身が子供の頃も、両親に連れられて投票所に足を運んだといい「投票は子どもの頃から身近なことだった」と話した。また、家族4人で訪れた自営業の男性(37)は、小学生の子供に仕組みを説明しながら投票していた。
県選管も投票率アップのため、啓発活動に取り組んでいる。年代別で投票率が低い若者向けに高校や大学での模擬投票を年間を通して実施。さらに今回の衆院選では、高畠町生まれのお笑い芸人「コロコロチキチキペッパーズ」のナダルさんが出演するCMを作り、テレビやインターネットで流して投票を呼び掛けた。
各県の衆院選の投票率は、青森県51.61%▽岩手県55.55%▽宮城県52.16%▽秋田県59.44%――だった。【古賀三男、竹内幹】
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