27日投開票が行われた衆議院議員選挙。
裏金問題などへの批判が自民党への大きな逆風となったことを受けて、多くの選挙区が接戦となり、野党が躍進しました。
【広島4区・維新 前・空本誠喜さん】
「おはようございます、お気をつけていってらっしゃい」
一夜明け東広島市の街頭に立つのは、広島4区で当選を果たした日本維新の会・前職の空本誠喜さんです。
今回の選挙では大臣経験もある自民党・前職の寺田稔さんとの与野党一騎打ちでした。
空本さんは選挙期間中、区割り変更で広がった選挙区を選挙カーや自転車でくまなくまわる”草の根活動”を展開。
「反自民票」の受け皿となり、大接戦にもつれ込みました。
最後は空本さんが保守地盤を切り崩し、15年ぶりに小選挙区での当選を果たしました。
【広島4区・維新 前・空本誠喜さん】
「今からとり戻さないといけない政治は、有権者お一人お一人、国民お一人お一人の生活を取り戻す政治であります」
一方、寺田さんは比例での当選です。
【広島4区・自民 前・寺田稔さん】
「小選挙区で勝利するのが本分であり責務であるわけですけど、それが果たせなかったというのは、本当に残念」
【広島2区・国民 新・福田玄さん】
「国会でしっかり働いてまいります」
早朝のJR五日市駅で通勤客に大きな声であいさつするのは、比例での当選を果たした国民民主党・新人の福田玄さんです。
今回、広島2区はベテランの自民党・前職平口洋さんに挑みました。
公示日のわずか4日前に立候補を表明した福田さんでしたが、支援組織・連合広島が支持固めに奔走するほか、党幹部が応援に駆け付けるなど組織戦を展開しました。
【広島2区・国民 新・福田玄さん】
「国民の生活をどうやって楽にすることができるのか、その政策を選んでいただきたい」
街頭演説には多くの有権者が集まり支持の広がりをみせ平口さんを猛追。
平口さんが意地を見せ逃げ切りましたが、最後の最後までベテランを追い詰めました。
【広島2区・自民 前・平口洋さん】
「(自民党の)2000万円の話は論外、カウンターパンチです。非常に厳しい選挙だった」
【広島2区・国民 新・福田玄さん】
「こんな展開を本当に誰が予想したかというような激戦を戦わせていただいた。ご期待をいただいている多くの有権者の皆さんにまず感謝と御礼を申し上げたい」
【広島5区・立憲 前・佐藤公治さん】
「私もこんなに早く当確がでるとは思っておりませんでした。ですのでびっくりしております。みなさまの今まで以上のご支援のおかげだと思い、改めて感謝申し上げます」
県内の小選挙区で唯一野党の議席を死守してきた広島5区の佐藤公治さん。
接戦を制し5回目の当選を果たしました。
3回目の対決となった自民党・前職の小島敏文さんは、今回比例に重複立候補せず、まさに背水の陣で必死の追い上げをみせましたが、佐藤氏はこの選挙区で絶大な影響力をもつ亀井静香氏の後ろ盾をうけ議席を守り抜きました。
【広島3区・立憲 新・東克哉さん】
「気がまだ張っているので疲れてるのかもしれない」
朝早くから通行人に深々と頭を下げ、手を振ったのは立憲民主党・新人の東克哉さん。
27日夜、比例での当選を果たしました。
【広島3区・立憲 新・東克哉】
「東克哉のテロップが出たときに、わーと盛り上がった。働く者の声を届けるため、いち議員として、頑張っていきたい」
選挙戦では自民党派閥の裏金事件で高まる政治への不信感を追い風に攻勢を強めました。
対する公明党・前職で国土交通大臣の斉藤鉄夫さんは、選挙戦序盤から野党候補との接戦が伝えられると、焦りと危機感を募らせる一幕もありました。
【広島3区・公明 前・斉藤鉄夫さん】
「もう絶体絶命でございます。どうかどうか、自公の旗を守らせてください。勝たせてください」
斉藤さんは組織票を固めて辛くも与党の議席を守りました。
【広島3区・公明 前・斉藤鉄夫さん】
「自由民主党と公明党がしっかり連携をして、国会のためにともに戦っていく要になりたい」
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