栃木県の福田富一知事は29日に県庁で記者会見を開き、6選を目指して出馬する11月17日投開票の次期知事選に向け公約を発表した。人口減少対策や女性・若者の活躍推進、産業振興、防災・防犯対策などを柱に据えた。
「未来への投資〜共に創る とちぎの明日〜」を掲げ、全107項目を重点政策とした。記者会見で福田氏は「信任が得られた際には先頭に立って個々の施策を着実に推進し、必ず栃木の未来を明るいものに育てていく」と語った。
具体策としては、官民による「栃木県人口未来会議」や若者の地域貢献を後押しする「とちぎ若者応援バンク」(いずれも仮称)を設置するほか、子育て世帯の負担軽減策として市町と連携した給食無償化も検討する。県職員の女性登用も進める。
産業振興では新たな産業団地を整備して半導体、蓄電池といった先端産業を誘致するほか、人工知能(AI)など情報産業の育成を支援する。宿泊施設のデジタル活用推進、観光地として人気の高い奥日光地域へのアクセス向上も盛り込んだ。
次世代型路面電車「芳賀・宇都宮LRT(ライトライン)」のJR宇都宮駅西側への延伸や東武宇都宮駅との接続を巡っては「(運行会社の宇都宮ライトレールと)東武鉄道との協議を県が仲介し、3者で接続のあり方を議論するのが第1段階。その上で東武鉄道の考えを聞き、同社にとってふさわしい形態に協力していきたい」と述べた。
福田氏は2004年に初当選し現在5期20年目。自民党員だが今回の知事選も過去5回と同様に無所属で出馬し、自公両党の推薦を受ける。知事選には現時点で共産党が推薦する元県職員の針川佐久眞(さくま)氏も出馬表明している。
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