自民党は、裏金問題で離党した世耕弘成氏と、非公認ながら当選した西村康稔氏を含む平沢勝栄氏、萩生田光一氏ら6人に対して、国会で自民党の会派に加わるよう打診しました。6人全員がこれを受け入れる意向であることが分かりました。
■無所属議員の処遇 田崎史郎氏が分析
平沢勝栄氏 この記事の写真30日、東京・葛飾区(東京17区)の支援者に当選報告をしたのは、衆院選で10期目の当選を果たした平沢勝栄氏(79)です。
平沢氏「これだけ苦しい、これだけみんなにご迷惑をかけ、ご苦労をかけた選挙は10回目で初めてでございます」
平沢氏は衆院選では「政治とカネ」の問題で自民党非公認となり、無所属で出馬しました。
平沢氏が「最後の1日、2日くらいの間に、ドーンとやっぱり逆風を」と述べると、支援者が「感じられましたか」と問いかける場面もありました。
当選後すぐの連絡当選後、間もなくして平沢氏のもとに自民党から「ある連絡」があったといいます。
平沢氏「きのう(自民党から)連絡がありましたね。無所属で戦った人たちの待遇について、今いろいろと検討していると。一言で言えばそういうことを伝えたかったんじゃないですか」
自民党の森山幹事長は、平沢氏のほかに西村氏、萩生田氏、世耕氏の4人に対し、自民党と無所属議員で作る「自民党・無所属の会」に入るよう要請していました。4人は、いずれも了承したということです。
平沢氏「やっぱり党本部が決めたことについては若干不満があっても従うのはやむを得ないことだろうと思います。事実上、あまり意味がないと思いますけどね。何のために会派が必要なのか分からないですね。本当にそれでいい政治になるのかどうか、私には分からない」 無所属の当選者も会派参加へ
また、無所属で立候補し、自民党の公認候補と争って当選した三反園訓氏と広瀬建氏の2人も自民党の会派に入る予定です。
田崎史郎氏政治ジャーナリストの田崎史郎氏は、こうした動きについて、次のように分析しました。
田崎氏「国会内においての数を確保する。これが最大の狙いです。11日に特別国会が召集されて、総理指名選挙が行われます。その総理指名選挙に向けた多数派工作の一環です。通常だと2、3カ月ぐらいの時間をかけることはままあります。今回はこういう事態なので、早めに無所属の会(会派)に入れた」
次のページは
■多数派形成を目指す野田代表■多数派形成を目指す野田代表
多数派形成へ今回の選挙で自民党が獲得した議席は191議席。6人が加われば、国会内で活動する自民党の会派は197人になります。ただ、公明党を加えても過半数の233議席まで12人足りない状況です。
多数派の形成に向けた動きは活発になっています。立憲民主党の野田佳彦代表は30日、日本維新の会や日本共産党と相次いで党首会談に臨みました。
野田代表「やっぱり政権をかえていく大きなチャンスでもありますので、ぜひご協力をお願いしたいと。総理指名選挙では、私、野田とぜひお願いをします」
野田代表のアプローチに、各党は次のように応じました。
日本共産党 田村智子委員長「決選投票では前向きに検討をしたい」 日本維新の会 馬場伸幸代表
「大きな大義、具体的な改革案、そういうものがなければ、我々はくみすることはない」 国民民主党 玉木代表
国民民主党の玉木雄一郎代表は、党首会談を断りました。
玉木代表「勝つ見込みのない野田さんに入れるわけにはいきませんから。1回目も2回目も玉木雄一郎と書くのが一番、我々に託してくれた民意にかなうものだということで、今日その方針を確認しました」 決選投票は石破・野田両氏が進む見通し
決選投票には石破氏、野田氏が進むことが見込まれています。玉木氏は事実上、石破氏の総理選出を容認する方針を明らかにしました。
総理大臣指名選挙は、11月11日に行われる見通しです。
(「グッド!モーニング」2024年10月31日放送分より)
この記事の写真を見る鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。