5日にあった立憲民主党の野田佳彦代表と国民民主党の玉木雄一郎代表の党首会談では政治改革の取り組みなどで合意した一方、玉木氏が立憲側に苦言を呈するなど、両党間の微妙な温度差も浮かび上がった。
野田氏は会談で、国民民主が主張する「103万円の壁」の解消について「協力、後押しをしていく」と歩み寄る姿勢を見せた。しかし、玉木氏はSNS(ネット交流サービス)などで国民民主の政策に反対している立憲議員がいると指摘。「協力いただけるのであれば党内の意思統一を図っていただきたい」とクギを刺した。
政治改革でも企業・団体献金について野田氏が会談で「廃止も含めて野党案をまとめましょう」と提案したのに対し、玉木氏は会談後、記者団に「具体的なやりとりはなかった」と述べるにとどめた。
玉木氏は会談に先立つ記者会見でも「企業・団体献金が悪で、個人献金が善だという立場をとらない。透明性を高め、タイムリーに公表することを最優先に取り組んでいきたい」と廃止には否定的な考えをにじませた。また、衆院選で連合が推薦した国民民主の公認候補のいる選挙区に、立憲が後から候補者を擁立したケースがあったことを問題視。特別国会での首相指名選挙について「政治的には殺されかかった人間がいっぱいいる。(指名選挙で)『立憲の代表の名前を書け』とは言えない」と語るなど、一定の距離感を保っている。【遠藤修平、池田直】
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