28日に投票された衆院島根1区補選は、立憲前職で同党県連代表の亀井亜紀子氏(58)が当選を確実にした。朝日新聞社が同日に同区内30カ所の投票所で実施した出口調査によると、亀井氏がリードし、自民新顔で元中国財務局長の錦織功政氏(55)=公明推薦=を引き離している。期日前投票は調査結果に含まない。
補選は、自民の細田博之前衆院議長の死去に伴うもので、今回の衆院3補選で唯一の与野党一騎打ちの構図となった。亀井氏は政治資金パーティー収入をめぐる裏金事件などで自民批判を展開し、幅広い層に支持を広げた。
出口調査では、亀井氏は立憲支持層をほぼ固めた。自民支持層の2割台半ば、公明支持層の2割台半ばから支持を得て与党支持層の一部にも浸透。維新支持層の7割強、共産支持層の9割、無党派層の7割から支持を集めた。
錦織氏は、自民支持層や公明支持層の支持は7割台にとどまり、無党派層の支持も2割台半ばと伸び悩んだ。
岸田内閣への評価について「支持しない」と回答した人の8割近く、「支持する」と回答した人の3割強が亀井氏を支持した。
自民は初の小選挙区制で争われた1996年の衆院選以降、県内の小選挙区を独占してきたが、「政治とカネ」問題の逆風を受け、初めて議席を失うことになった。
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