自民党政治改革本部の初会合で発言する石破首相(12日午前、党本部)

石破茂首相(自民党総裁)は12日、党本部で開いた政治改革本部(渡海紀三朗本部長)の初会合に出席した。「自民党がリードする形できちんと結論を出していきたい」と発言した。政治不信の払拭に向けて年内にも政治資金規正法の再改正を目指す。

首相は政治資金に関し「公共の福祉や公の幸せのために使われるので非課税となっているが、本当にそのために使われているのかという思いが多くの国民にある」と指摘した。

政党から議員に渡す政策活動費の廃止を視野に入れる。国会議員に月100万円支給する調査研究広報滞在費(旧文通費)の使途公開や残金の返還に加え、政治資金をチェックする第三者機関の詳細も話し合う。企業・団体献金のあり方も協議する。

首相は12日、首相官邸で政策推進に向けて「幅広く合意をとり、丁寧にやるのと同時に濃密かつ迅速に対応したい」と記者団に語った。自民、公明両党は10月の衆院選で大敗し、政権運営は野党との協力がカギを握る。

9〜11日には公明、日本維新の会、国民民主、立憲民主の4党の党首と会って政治改革への協力を呼びかけた。規正法の再改正に向けて本格的な与野党協議を早期に始める方針だ。

首相は政治資金収支報告書に不記載があった議員の衆参両院の政治倫理審査会への出席も後押してきた。11日に「説明責任を果たすため政倫審の場を含めて、あらゆる場を積極的に活用するように促していく」と断言した。

衆院選では政治とカネの問題が逆風になった。自民党は不記載議員の公認をめぐり混乱し、非公認候補の党支部に2000万円を出して批判を浴びた。

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