来夏の東京都議選を巡り、衆院選で躍進した国民民主党と、小池百合子都知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」が選挙区調整に向けた協議を始めることが15日、関係者への取材で判明した。衆院選では都民フが国民民主に協力。両党とも都議選での競合を最小限に抑え、国政への影響力につなげたい考えだ。
関係者によると、週明けに両党幹部が面会。その後、年明けにも本格的な協議を始める見通し。
国民民主の玉木雄一郎代表は衆院選投開票翌日の記者会見で、都議選の候補を公募することを明らかにしている。都議選(7月22日任期満了)は参院選(同28日任期満了)の前哨戦と位置づけられ、国民民主は都議会で初議席の獲得を目指すとともに、参院選東京選挙区の足場を固める狙いもあるとみられる。
一方、都民フは都議会(定数127)に27議席を持ち、自民党に次ぐ第2勢力。都議選では42選挙区のうち26選挙区で27人の公認候補を既に発表。島部を除く41選挙区での擁立を目指している。
国民民主と都民フは掲げる政策も近く、国民民主が2022年の参院選や今年4月の衆院東京15区補欠選挙で都民フ側が擁立を主導した候補を推薦するなど、協力関係を築いている。15区補選では小池知事と玉木代表が応援演説で並び立った。一方、総選挙では都民フが都内の小選挙区と比例代表東京ブロックともに国民民主への投票を呼び掛けた。両党の支持層も重なることから、都民フの森村隆行代表は10月30日の記者会見で「できれば戦いたくない」と語っていた。選挙区の約半数を占める1、2人区を中心に調整が進むとみられる。
都議選を巡っては、7月の都知事選で次点となった前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏が地域政党を結成する考えを明らかにしている。【島袋太輔】
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