公明党本部=東京都新宿区で、曽根田和久撮影

 公明党は15日、党政治改革本部で、政治資金規正法の再改正に向けた要綱案を大筋で了承した。使途が公開されてこなかった「政策活動費」の廃止や、政治資金を監査する第三者機関を独立性の高い組織にすることなどを盛り込んだ。

 要綱案は、自民が年間10億円規模で党幹部らに支出している政策活動費について「法律上廃止する」と明記した。第三者機関については、独立性が確保された行政機関として「政治資金監督委員会」を設置する。委員5人で構成し、政治資金収支報告書への不記載や虚偽記載が疑われる場合は、資料提出や立ち入り調査ができる権限を認め、拒否した場合の罰則規定も盛り込んだ。

 事務局長を務める中川康洋衆院議員は会合後、記者団に、政策活動費の廃止について「いわゆる政党から議員への渡し切りの金銭の禁止を法律上明記する」と説明。第三者機関を行政上の組織とすることに関しては「独立性をしっかりと担保し、実効性を持たせたい」と意義を語った。

 一方、立憲民主党などが禁止を主張する企業・団体献金については要綱案に記載はない。西田実仁幹事長は「我が党としては禁止しても困ることは全くない」としつつ、賛否について明言は避け「政党間協議で議論を深めていきたい」と述べるにとどめた。その上で、第三者機関に提言機能を付与した上で、企業・団体献金のあり方についても専門家から提言を受ける案を示した。【野間口陽】

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